ある日のこと。

-- 学校へ通っていた間の話し --
白紙のノートが好きだった。
息継ぎする間もなく、
記号配列された文字で紙を覆う人達を尻目に

わたしのノートは、
好きな頁に自由に書かれることが、
お母さん、お兄さん、お父さん指の間で約束事としてあった。

工夫をした事が一つある。
それは、宿題を提出する際、
教師が困らないように付箋紙が必要になってくる。

“ここから、ちょっとそこまで"
始まった頁から、途切れて、飛び越えて、
ちょっとそこまでの最終頁迄の目印を

たまに忘れると、教師や隣席の子供に
些細なイビリをカマサレてしまう事だった。