ある日のこと。

 

 その人に気づいたのは、大分まえだった。

 

ある夜の家族での夕食時に、

 “夜道の一人歩きは気をつけるべき”

          を 

         テーマに、

 叔母を含めた家族で話していときだ。


◇:「そうね。でも、わたしは平気よ。」

母:「そっか。しかくちゃんには、

    おじぃちゃまたちがツイていらっしゃるものね!」
 

  ◇:「 (23時過ぎに一人のとき) 呼べば来るの。」     

祖母:「それでいつも大丈夫なのね。」


叔母:「そういえばルテンも、今まで何もなかった。」

◇:「だって、ルテンには銅版がツイているじゃない。」

 

          一同納得。


◇:「この家の人は、夜道一人で歩いていても平気よ。」

母:「でももし、誰かに話しかけられたらどうするの?

   変な人に。」

◇:「あなたも視えるんですか?なんて言っちゃってね。」

  
 

       祖母と叔母が笑いこぼす


             ◇