ある日のこと。


 毎週土曜日、学校から帰宅すると

 いつもの場所に座っていた彼だったが、

 

   雨の降る日の彼は、

   変った登場のシカタをして、わたしを ビビらせた。


  『どうしたの?そんな顔をして。』

        とか

       聞いてきた。


「あなたこそ、何故そんなところに入っているの?」

        と

     返答したら、


 『落ち着くからだよ?』と答えた。

「階段の中、どうなっているの?」と聞いたら、


 『なかなか住み心地いいよ。』

     と、もう奥まで入ってしまったのか、

  かすれた砂利声が木でできた階段から響いた。


Mon, February 06, 2012 05:50:37

自宅の古い階段の一角に、うつ伏せで暮らしていた人


       ◇