ある日のこと。


 まだ早い時間だったけれど、わたしは帰ろうとした。

 いつもの、

   ブランコの上のほうにあるはずの

            光の道が出来ていなかったから。


  ブランコに背を向け、意識を閉じようとしたら

 まさに同じ方角から

 “生き物”だけど、全く知らない動物の気配がした。


 

それは、四つんばで、子馬の姿をしていた。

 その子の右耳の傍に、何かが飛んでいた。

   それは小さな小さな青い妖精にも視えた。



          ◇