一昔前は半導体事業って企業の稼ぎ頭だったよね。
俺がDNPにいた頃も会社の売上は半導体事業が結構売上のシェアを誇っていた。
東芝も半導体事業だった東芝メモリを売却したけどさ。
今年にIPOするって言ってたけれど無理だったでしょう。
簡単に言えば株式会社は上場する事で株券が株式市場で売買されて価値があがり、保有している株券の価値も上がる事でそれが財産になる。
そうする事で会社の資産が増えるから銀行も融資してくれる訳だよ。
でもそれが出来ないと株券は紙切れ。
だから売上が上がり会社の保有する資産が増えないと企業は信頼を失い融資をしてもらえなくなる。
半導体って年間の設備投資の額が異常に高い。
でも設備投資が高くても商品を高く売る事で利益を出していた。
しかしね…今やメモリ価格は大暴落。
原因は作り過ぎて在庫が増えてしまったから、
売りさばくのに価格を下げるしかなかった。
それに最近はスマホもさ、本体にデータを保存しなくなってきたよね。
昔は音楽を聴きたかったら音楽データを買ってスマホとかにダウンロードしていた。
だから容量がより多く欲しいって思っていたけれども、今は音楽配信サービスを利用する人が多い。
だからダウンロードする必要がない。
データもそう。
本体にデータを保管するよりもGoogleドライブとかクラウドの保管サービスを利用する人が増えてきた。
わざわざスマホを買え買えてもデータの移動がしなくていいからね。
だから最近は家電量販店でもフラッシュメモリの売場って小さくなったよね。
大容量のメモリを出してもユーザーはそこまでの領域を使わないから買わない訳だな。
メモリを作っている大手メーカーの殆どがアジアの企業だという事も、価格を安く沢山売る為に安い人件費と設備投資をする為に作った会社拠点が結局価格の下落を生んで数で勝負するようになった結果なんだと思うよ。
それに人間の人口増加も頭打ちになっていると思う。だから買手が減るんだから売れなくなるよな。
東芝メモリに関しては赤字が900億だっけ?
普通の企業ならば融資打ち切り倒産だよね。
(^_^;)
でも次世代メモリの売上アップや5G導入での設備投資や対応端末の売上アップで巻き返しがあると思っているんだろうね。
でも実際はそんなに簡単にメモリの価格は上がらんよ。
消費者意識としてさ、一度価格の下がった商品を新しい規格だからといって高い金を出して買おうと思うか、もしくは安い今までの規格のものを買いたいと思うか…
当然答えは後者になる。
一度安くしてしまうとそれが基準になるから、
消費者は価格がまた下がるまで待つんだよね。
そうなると市場としては長期戦でゆっくり価格水準をあげていきたいし、価格が上がれば企業も売上は上がる。しかし大量に作れば在庫が増えてまた価格は下がる。
それの繰り返しだから企業は体力がないと持ちこたえられない。
その為には資金調達には上場は最低限の必須条件だよな。
四日市の一ヶ所の停電で生産ラインに支障をきたしたり、未だにインフラ部分が東芝の設備に依存している限りは上場の条件は厳しいだろうね…
まずは支出を押さえないといけないから、
設備の縮小と大量リストラは必須なんじゃないかな。
なんなかんやで人件費って大きいからね。
収益を生まない事業や部署はどんどん切ってスリム化して大企業病を直さないと無理だろうね…。
来年早々に上場出来ないと厳しいだろうね。
世の中の流れは早いけど、会社組織が大きいとその流れに着いていけなくなるからさ。
これからは今までの常識では生き残れないからね。