厚労省事実上ギブアップ宣言


厚労省は柔軟な対応を発表

1)一般病院でも診療を可能にする

2)感染者の自宅療養を可能にする

3)学校の休校などは現場の判断で小規模に行うことを可能とする

(クラス単位、学校単位なども可能とする)


理由

・現在の対応では経済的社会的影響が大きい

・患者数及びその候補及び問い合わせが多すぎて、発熱センターと指定病院では対応できない。

・重症化する可能性が低い


これらの変更をどう読むか。


患者数が増え過ぎて感染経路を探ったり、患者を隔離するなどが不可能となったことを認めた事実上のギブアップ宣言である。


上記1)は2次感染の可能性を高め、2)は専門家がやっていることを素人の家庭でやれということであり家族の感染はやむをえないという判断であり、3)は学校感染を覚悟した措置である。

患者は病院にも入院できず、タミフルをやるから自己責任で処理しろということである。


予想される結果

・患者の激増ー感染確率も高まる。

・0.4パーセントの致死率であるから患者が増えれば重傷者、死者が増える。死者が出れば、この緩やかになった基準が再度見直される。

対応が再度厳しくなれば、そのときには経済的影響が本格化する。


対応

・基準が緩んだからといって我々の負担が軽減するわけではない。

感染すれば自分も家族も大変な犠牲を強いられる。

感染確率が高くなるので、予防はより徹底すべきでということになる


ウイルスの強毒性への変異のないことと、途上国へ本格的に感染が広がらないことを願うばかりである。


子供は親が守る。

新型インフルエンザをめぐるポイント


・5月18日現在WHOはフェーズを5に据え置いた。英国、日本等がフェーズ6への評価格上げを慎重にするよう要望したと伝えられる。


しかしきわめて近い将来フェーズは6にひきあげられる。

(理由)

現在の患者数は検査体制の整った国でのもので、これから途上国で検査体制が整うにつれて相当の患者数が表に出てくる。

致死率の高い弱者は動きが活発ではないので、感染は遅れて起こる。今後死者が増える可能性が高い。


・感染と犠牲者の規模予測

季節性インフルエンザでも通常でも国内で1000万人の感染はある。

その際の致死率は0・1パーセント(1000人に一人)で、1万人の死者は通常でも生じているということである。


今回の新型インフルエンザの致死率は0.4パーセント(通常のインフルエンザの4倍 WHO)で、感染力は通常のものとは比べ物にならないくらい強い(免疫がない)。


感染者が通常のインフルエンザの2倍の2000万とすると、死者はその0.4パーセントの80000人ということになる。


これが基礎的数値でこれを対策でどこまで減らせるかということである。


・『嵐の前の静けさ』

WHO事務局長はこのように述べた。世界でも日本でも患者数が増加する中での発言である。


強毒性の鳥インフルエンザ型ウイルスへの変異を危惧しての発言である。今回の新型がとりインフルエンザ多発地域(ベトナム、インドネシアなど)へ広がりつつある。

専門家が現在の状況を「嵐の前の静けさ」と呼ぶ以上強毒性への変異の可能性は低くはないと考えるべきだろう。


この変異が起これば世界は一夜にしてパニック状態となる。



患者は自己責任での対処となる

現在でも患者数の増加に医療施設は対応できず軽症患者(?)は自宅療養となる。数が増えれば次第に重症患者もそのような扱いとなるだろう。


素人(家族)に抗ウイルス剤のタミフルを渡してそこから先は自己責任という体制である。家族へのケアーは注意書きを渡されるくらいであろう。


強毒性に変異しても扱いは結局このようになる。


制御できない暴走感染としての感染爆発(パンデミック)はこのように通常の医療体制で対応できなくなった瞬間から起こるのだろう。


・対応

(強毒性に変異した場合の予行練習としてまじめにやったほうが良い)


①手洗いの仕方ー30秒以上。よくあわ立て、指を一本ずつ洗い、ひじまで洗う。


②感染源は飛沫ーマスク、咳を手で押さえればその手や、手が触ったドアノブなどから感染する。

感染者の鼻をかんだ紙からウイルスが空気中に浮遊する可能性もある。外出時のトイレや部屋の出入りエレベーターのボタンまで危険性があるということである。


強毒性に変異すれば外出時にはマスク、ゴーグル、使い捨て手袋利用ということになる。


ウイルスは口鼻だけでなく、目からも感染する。


自宅療養では家族への感染は避けられないだろう。


③症状―通常の風邪の症状以外に、特徴的なのは下痢や嘔吐を伴うことが多いということ。熱の目安は38度以上。

発熱センターの電話番号は張り出す。


④結論

強毒性への変異を前提に対処を考える。準備の猶予を与えられたと考えて本気で取り組む。


・感染規模からして公的救済に100パーセント頼ることはできない。

・感染した場合、公的部分を利用しつつ(タミフル供給など)、どのように身を守るかの話し合いを家族で持つ。特に仕事関係。

・予防対策を家族で話し合う。家族の対応がばらばらでは、もっとも無防備な家族の一員から持ち込まれることになる。




5月9日、感染者は4000人を越えた


米国で急激に感染者が増えている。

量的にはフェ-ズ6の段階である。


弱毒性で死者が極めて少なく、実害が限定的であることがWHOを躊躇させている。


しかしこの2日ほどの拡大が急激である。


死者は元々疾患を持っている人(糖尿病、心臓病、エイズ患者など)がほとんどである。


今後注目すべきは次の点である。

①南半球が冬に向かい大流行する可能性が高い。

②途上国での大流行。

③米国で急激に増加。

④英国、カナダ、スペインなどで不特定多数への2次、3次感染が起こるか。これがWHOがフェーズ6にするかどうかの主要な判断根拠となる。

⑤死者の数が急激に増える傾向を示すか。

⑥メキシコの感染拡大は本当に沈静化の方向に向かっているか。

もし本格的に収束しているのであれば『新型インフルエンザ』の”発生ー感染拡大ー収束”の全体像が描けるということであリ、世界での影響の全体像もほぼ描けることとなる。


現在の段階では上記の点を注意深くウオッチして、フェーズ6の時期を探ることとなる。


日本では鳥インフルエンザ(強毒性)対策マニュアルしかなく、今回のような弱毒性対応マニュアルはない。


したがって既存のマニュアルを弾力的に運用するということになっている。弾力的というのは非常に高度の専門的判断と責任を要請される。


当局は大量感染の責任を問われることを最も恐れているので、既存のマニュアルに限りなく近い運用をするはずである。


したがってフェーズ6(急激な感染の広がりを受けて、近いうちに6と判断される可能生は高い)の段階で、各種活動自粛要請が出され、経済的影響が本格化する。