前々回次のように指摘した。
今回の[ギリシャ]再選挙では曖昧さは許されない。
「財政規律を受け入れるか、EU離脱か」の2者択一が迫られる。
ギリシャ国民の面子を保つためのささやかな飴くらいは与えられるかもしれないが基本的には2者択一が迫られる。
ギリシャ国民に取ってEU離脱は更なる混乱と困窮を生むことが認知されるはずである。
選挙結果はおのずと明らかである。(引用は以上)
選挙結果は指摘したとうりになった。
EUは根本的課題が現実に突きつけられる状況になった。
金融政策[公定歩合金利の決定]と財政[どれだけ借金をするか]が国別の決定で通貨[ユーロ]ガ統一されているという構造的問題である。
通貨の価値はEU全体の信用を反映する。ラフに表現すれば南欧の信用の低さとドイツの高さを平均したものとなる。
国内で放漫財政[借金とばらまき]をしても通貨の価値は下がらない状況が生まれている。
その無理ガ実態に合わせた変更を迫っている。
ではどうなる?
EUは続く。
ギリシャの秩序ある切り離しはあるかもしれないがEUは継続する。
一国で競争力を持つのは北欧とドイツだけである。またこれらの国も適度な[実力以下の)通貨安は輸出にメリットがある。
結局、[一定以上の]経済的利害でことは動く。
紆余曲折を経て落ち着くところに落ち着く。
解のあるプロセスは破綻を生まない。
EU問題は峠を越えた。
但しスペインで小波乱はあるかもしれない。
問題は中国である。
軟着陸の兆しは見えない。
財政出動の余地があるから大きな停滞は無いという声がある。
財政出動は不動産バブルを再現し、物価を上昇させ(金融緩和インフレ、通貨安からの輸入インフレそして温暖化に伴う異常気象インフレ)、人件費上昇を生む。
毎年二桁の人件費上昇は輸出産業に致命的打撃を与えつつある。
人件費安を前提とする輸出産業という構造が崩れつつある。
一過性の不況でない。構造的欠陥が露呈してきたということである。
人件費を抑制するには年金、医療等の福祉に財政をつぎ込まなければならない。
つまり中国では共産党特権を利用した市場原理に基づかない”利権”ガ庶民の利益と反することが露呈しつつあるのである。
昨今のデモや衝突の頻発と政治的弾圧の強化はその矛盾の深まりに比例している。
これまでにない指導部の政治的対立も峠を越えてはいない。
世界経済にとって中国はもっとも大きな波乱要因である。
「中国を凝視せよ!」ということか。