経済火種顕在化。


 ギリシャなどPIGS(ポルトガル、イタリア、ギリシャ、スペイン)だけでなくアイルランド、東ヨーロッパが国家破綻の可能性を抱える。


問題はEUの金融と財政が統合されていないことである。

EUは国家は主権を有する形での緩やかな統合が実態である。

各国の経済的リスク回避のために財政赤字はGDPの3パーセント以内という基準を設けた。しかし昨今この基準が有名無実化してきた。


そこを市場がついた。ギリシャはグローバル化に一周遅れの状態で大きな政府を作ってしまった。


ここが同じ大きな政府でも、オランダやフィンランドとの違いである。

一周遅れを取り戻すのは、国民合意を前提としてもかなりの時間とエネルギーを必要とする。しかし25パーセントが公務員というギリシャ国民はゼネストを打とうとしている。既に死者も出た。

ポルトガル国債評価も格下げされると伝えられた。

誰がお金を出すのか。IMFとドイツ(実質上)である。ドイツ国民は近く実施される選挙で負担に反発する可能性が高い。なぜなら、ドイツが突出した負担を負わなければならないからである。




 中国不動産バブル破裂現実化へ。既に指摘してきたように中国は不動産バブル状態であり、問題はいつそれが破裂するかということが課題となっていた。

現実化のステージに入った。


根拠

①不動産取引が大都市で大幅減少。北京では4月から82パーセント減。

理由は、政府が2軒目の不動産購入の頭金を50パーセントに引き上げ、金利も引き上げた。北京などは別途に実質上2軒目の購入を認めない措置をしているという。


②中国銀行が自己資本積み増し。

将来の不良債権処理に備えてであると言われている。

政府(共産党)の指示で、景気刺激策として緩めの融資が半ば強制されてきた。

そのかなりの部分が不良債権化する可能性が高いということである。


③5月5日の上海株式市場は昨年9月以来の安値を付けた。

世界の経済機関車の故障である。



以上の状況を受けて市場は敏感に反応しつつある。

中国の不動産バブルの崩壊は多くの貸し倒れをうみ、金融機関の貸しはがし、貸し渋りを生み出す。結果として金融機関の企業融資活動の足かせとなる。日本が経験してきた悪循環の始まりである。


世界の第1機関車(中国)の失速により、世界景気は決定的影響を受ける。中国の不動産バブルを消化するまで(織り込むまで)株価は下げる。