これから2回ほどは、このコーナーを追加しながら完成することにします。前回分も併せて御覧ください。
世界市場及び環境関連団体は、オバマの経済戦略、中でも「グリーンニューディール」の成否を固唾を呑んで見守っている。
正否の可能性は現在判断できない。判断のためのウオッチポイントを整理しよう
成功要因
①事前に意識された危機は現実化しない。
明確に予知され、当事者が一致して対応する危機は【歴史的に】実現する可能性は極めて低い。今回の危機対応は今のところそのようになっている。
②オバマだけでなくEU及び一部アジア諸国【韓国、中国、甘い基準で日本など】も、「グリーン戦略」を危機克服の切り札として位置付けつつある。
③急膨張する予算の運営を監視する「政府機能監視官」を導入し「無駄な歳出は徹底的に見直す」【オバマ発言】体制であること。
④米国は不良資産を買い取る「バッドバンク」を設ける方向。
遅れたとはいえ正しい処方箋である。
⑤軍事費の削減という選択肢がある。
世界の警察官という役割を降りる可能性がある。
ドル暴落の危機を前にして張子の虎のように鉄砲を振り回すわけにはいかない。
優先順位からして経済の裏付けがあっての軍事力である。
失敗要因
①中国は米国の国債を買い続けることをやめる可能性が高まってきた。
2008年人民日報は言う「外貨準備の「運用先」の多元化を放棄してはならない。」と。
さらに中国社会科学院経済政治研究所の所長は言う「米国債をある程度売ってユーロや円の資産を増やすべきだ」と。
言論の自由のない中国の公的機関の責任者の発言であり、一定の政治的支持の下での発言と考えるべきであろう。
2008年2月24日国務院(政府)であ外国との貿易決済に減を使用することを一部解禁【これまで中国本土以外での元立て決済は原則禁止】することを決めた。
ドル暴落に備えての「元経済圏」構想への着手と考えられる。
中東もドル離れを加速しており、米国国債の買い手がいなければオバマ戦略は始まる前に頓挫することになる。
(最後の買手は日本のみとなり、日本は米国と一緒に沈んでいくのか。)
②急膨張する財政赤字。
前年度2.6倍の111兆円(GDP比3.2パーセントから8.3パーセントに増加)で、予定されていた財政赤字の12年度黒字転換計画は見事に破綻した。
③GM、クライスラーにつなぎ融資【1兆5000億円】を行ったこと。
再生的破綻しか方法がない【現状では競争力のある車を作る能力がない】にもかかわらず、目先の延命に資金を入れて資金をどぶに捨てたこと。
オバマが軌道修正をしなければ、オバマ戦略の致命的打撃になる可能性がある。
④EUはマイナス成長、イギリスは金融機関へ再度の資金注入、EU各国も新たの危機対策を迫られている。
さらにステージが一段下降した。
⑤金融の焦げ付きが世界で2000兆円あるいはそれ以上であるという予想のあること。
今のところ十全な根拠はないが、損害額が確定していないから誤りであることも証明できない。
世界で景気刺激策も含めてせいぜい300兆円(1年なら200兆円か)である。
桁が違うとはこのことである。
オバマの神通力も桁違いの数値には効かないだろう。