『環境技術を高く売る法』
日本は環境技術で世界トップクラスといわれる。かなりの部分はEUに追いつかれ追い抜かれており、それがかっての神話であることは以前に触れた。
しかしかって石油危機の時に、見事な省エネ技術を構築した歴史を考えれば、環境技術が日本の得意分野であることは明らかであろう。その環境技術を今以上に高く売る方法はないだろうか。
結論から言えば、環境技術の市場評価を高めるには、排出権取引を実現し、大幅な炭素税を導入することである。これらの制度が世界的に普及すれば(2009年合意で必ずその方向が出ます)二酸化炭素などの排出自体にコストがかかることになる。そこでは温暖化ガス排出を減らそうという経済的インセンティブが働く。
すなわち環境配慮したほうが得になるということである。そうなれば環境技術(環境配慮商品)需要が広がり、環境技術や自然エネルギー技術が高く売れるのである。
EUが早くそういう自体を作ろうと誘っているのに、なぜ最も利益を得ることになる日本が躊躇するのか。
厳しい環境規制は競争力を阻害し、企業の海外移転を誘発し日本の空洞化が進むなどという頓珍漢なことを業界や官僚が言っている。
EUはすでにその点で対応措置を講じようとしている。輸入品に環境関税をかけ、EUを離着陸する外国籍飛行機にもEUの飛行機向け省エネ基準を適用しようというものである。危険物質の使用についての世界標準づくりと同じ手法である。外国ににげだしてもEUに商品を売ろうとすれば環境関税がかかるので、環境規制のゆるい海外に移転する意味がなくなってしまう。
そして強引にも見えるこの手法は成功せざるを得ない。なぜなら年々実害を広げる温暖化の進行と科学的知見への理解が進むために(オーストラリアの首相が環境派に交代し、アメリカでも同様のことが起こりつつあるのもこの二つが要因である)EUの背中には強力な順風が吹きつづけるからある。