(4)「地産地消は有力な温暖化対策だ!」

 地産地消が叫ばれて久しい。しかし決定打にかけてなかなか成功モデルが見えてこないのが実情ではないだろうか。成功モデルづくりの大のポイントは、地産地消が市場原理に即して広がる仕組みが作れるどうかである。

 

 温暖化の視点からその取り組みを見れば、そのメリットは鮮明である。フードマイレッジの観点である。それは食品が生産地から消費されるまでの環境負荷を数値化したものである。重量Х距離で計算する。食品消費量の60パーセントを輸入する日本は、不名誉なことにダントツの世界一である。


 排出権取引や、炭素税を導入すればどうなるか?輸送にかかるエネルギーコストに炭素排出コストが加算される。輸入や国内の移動に伴うエネルギーコストは炭素価格に応じて高騰していくことになる。

 

 すなはち地産の農産物が価格競争力を高めることになる。「地産の農産物を使いましょう」と、100万遍叫ぶより、それらを市場原理に乗せるためのしくみずくりとして、炭素本位社会づくり(具体的には炭素排出に価格をつける仕組みとしての炭素税や排出権取引の導入)に取り組むべきではないだろうか。


 農家や農協ほか農業関係者は、最も恩恵を受ける立ち場にあるわけで、温暖化対応(炭素本位社会実現)の先頭に立ってもらうことを期待したい。食料の自給率を上げると叫ぶだけの政府にも、早く上記のしくみづくりに着手していただきたい。


 EUはグローバルな環境スタンダードづくりにまい進している。「EU並みの温暖化対策を採らない国」に炭素関税を導入予定と報じられた(2008、2,13「日経」)。日本も食糧輸送についてのスタンダードづくりぐらい先行できないものか。