『さぁー
ヨウコさん 沢山食べて 飲んで楽しもう』
室長の挨拶と乾杯で始まった
私は 皆に お酒をついで 挨拶に回った
皆 どの人にも
言われた
『ヨウコさん
韓国語が上手ですね』って
頑張って 勉強した甲斐があった
好きな人の言葉を
通訳なし 字幕なしで聞きたい
そう思ってやって来た事が 仕事に繋がる
本当に 嬉しい
『ヨウコさぁーん』
ユミさんに 呼ばれて隣の席に
職場でも
話しかけてくれたり
飲み会の席でも
声をかけてくれる
ほんのちょっとの事
だけど
それがまた嬉しい
急に 店内が
ざわつき出した
『ねぇ あそこで
食べてるのって
JYJじゃない?』って誰かが言った
皆 振り返って見る
そこだけ 他とは違う
雰囲気で
私は 恐る恐る見る
すると 目が合った
勿論 ユチョンと
いるはずもない私が
韓国にいて
会社の皆と
食事してるなんて
思うわけがない
ユチョンは
私を トイレへ来てと目くばせしてきた
私は ユミさんに
トイレへと告げ
ユチョンの元へ
私の手を取り
女子トイレの中へと入る
『ユチョン
ここ 女子トイレだよ』
『そんなの
どうだっていいよ』
怒ってる
二人連れの女性が入ってきた
ユチョンは トイレの中へ入り 鍵をかける
私は小声で言う
『怒ってる…?』
うんって頷くユチョン
『昨日 帰ったの朝?』
また うんって頷く
『12時まで
待ってたの』
『そうなの
知らなかった ごめん』
『ううん いいんだ
DVDとラブレター
ありがと』って
ホッペにチュッする
ユチョンは 急に
笑顔になる
その笑顔がスキ
その笑顔が見たくて
またキスをする
『でも 観て
泣いたでしょ~?』
ってバレてる
『ヨウコさぁーん』
ユミさんの声
『ユチョン
行かなくちゃ
詳しくは 電話はまだないから マンションに行くから待ってて』
そう言い残し…
ユチョンも 女子トイレに残して
皆の元へ
『ヨウコさん
迷子になったかと
思っちゃった』って
ユミさん
『ごめんなさい
少し 食べ過ぎちゃって』ってごまかす私
歓迎会もお開き
皆と別れ
足早にマンションへと急ぐ