そもそも、杜子春は、杜子春伝と、いう原作を、アレンジしたものです。

杜子春伝では、地獄に、おち、女に、生まれ変わります。
結婚して、子供もつくりますが、喜びの声ひとつ出さなかったため
怒った夫が、赤ん坊を、たたき殺してしまったところで、
悲鳴を、あげ現実に、戻ってしまうと、いうものです。

こちらでは、仙人ではなく道士の老人が、声を、出さなければ仙薬が、
完成し、道士と
杜子春は、仙人に、なれたのに、と告げ突き放す
と、いうお話です。

しかし、
芥川は、これでは、おもしろくないと、
あの時もし声を出さなかったら、お前を殺していた」と
付け足したのでした。

たしかに、人間味あふれる話に、なったけど、
整合性は、破綻しましたけど・・

同じ、
芥川の蜘蛛の糸、思い出してみましょう。

・・・カンダタは再び地獄に堕ちてしまった。
釈迦は悲しそうな顔をして蓮池から立ち去った。

オチは、必要で、大事と、いうことですね。