俺の高校の時の同級生の姉ちゃん
もう10年以上前から今まで精神病院に入ってるらしい
割と綺麗な…
年上の女性やったって記憶がある
まぁ2、3度顔見たその程度のモン。
今からもう20年近くなるんかなぁ
その姉ちゃんが福岡に就職してアパート借りたんやけど…
軽量鉄骨の二階建てアパート
会社から近いって理由で
この二階の端の部屋を借りたらしいんや
そして何週間か経ったある日の夜
何か寝苦しい
蒸し暑い
布団が重たい
いつもと違う
部屋の雰囲気に
とても違和感を感じたんだって
で結局エアコンを入れて寝たんだけど
それが4月…
おかしな話やわ
それから何日もそんな感じが続いて
エアコンを付けて寝る事が日常的になっていたらしい
夜になると外はまだ冷たい風がって
そんな季節に真夏の熱帯夜になる様な事自体がおかしいんだけど
自分の住んでる部屋だから…仕方なかったんやろうな
その日も同じ様にエアコンを入れて
寝たんだけど妙に
寒い
「あれ�おかしいな」
と思い当時は壁に据え付けだったリモコンを操作しようと
ベッドから立って
部屋の隅まで歩いたんだって
部屋は真四角で丁度角に当たる部分にリモコンが据え付けられてる
その隅まで行ってリモコンに手を伸ばした時
見たんだと
丁度部屋の四角の一角にあたる所に
自分が立ってる目線の先に
「裸足の足」
が
ギョッとして叫びそうになったけど
人間の心理として
目の前に足があるなら
その上をどうしても見てしまう
姉さんも目線が足から上がって天井まで向いた時
髪の毛がボサボサの真っ白な顔した男が普通に考えたら
そこまで開かない程に口と目を開けて
こっちをずっと見てるんだって
気が付いたら朝
その場で目を覚ました姉さんは
すぐにアパートを飛び出し
不動産屋に向かったんだと
そしたら実は以前にも一度そんな入居者が居て部屋を解約したんだけど
単に「変人扱い」で
終わってたらしい
そこに今回の一件…
流石に不動産屋も
動いて
アパートの一階が空いていたんで二階から一階に部屋替えをしたらしい
で新しい部屋に移ったその夜の事…
流石にまだ怖かった姉さんは電気を消して寝ることが出来ずに明るいまま寝てたんだって
で…ハッと目が覚めた気付けば電灯が消えてる
消した記憶はない
おかしいなと思いつつ
不安になりながら電気の紐を暗闇の中で手探りで探してみたんだけど両手は空を切ってなかなか電気の紐が掴めない
で指先に紐の先がフッと触れたので慌てて掴んだら…
人の手だったんだと
でパニックになって部屋を飛び出して
公衆電話から大分の実家に電話を掛けて事情を説明したらしい
最初は真夜中に何を寝呆けてるんだと
一喝したおじさん
(父親)だったけど
泣きながらあんまり必死に訴えるので
車を飛ばして姉さんの所に向かったらしい
姉さんは家には帰る事が出来ずに…パジャマのまま近くのファミレスで両親が来るのをひたすら待っていた
両親が到着して早速アパートに向かおうとしたんやけど
どうしても帰らないと泣き続ける姉さんを見て普通じゃない何かを感じたんやろうな
とりあえずその日は近くのビジネスホテルに泊まって
翌日に不動産屋に行き部屋を解約したんだって
で通勤時間は二倍くらいになるけど…そこから真逆に位置する
新築のアパートを契約したんだって
姉さんは問題のアパートに一度も立ち寄る事なく業者と両親の手により早々に引っ越しをしたらしい
で引っ越しした当日…両親も泊まり姉さんも安心して寝る事が出来たんだと
でベッドに姉さん
隣の床に母、父の順で布団を敷いて寝ていたんだって
で夜中にふと目が覚めたんだけど…あの時感じた恐怖感や部屋の違和感は感じなかったんだって
トイレに行こうと
目線を両親に向け
ベッドから起き上がろうとした時に気付いたんや
父 母 そして
もう1人誰かが奥で寝ている
寝ているというより
全身が針金の様に真っ直ぐになって
ちょうど体育の
「きをつけ」
の直立不動のまま横になった姿勢で…顔が真っ白で
目と口が有り得ない程開いてる男が横になってこっちをじっと見てる…
流石に参ってしまった姉さんはとうとう
仕事を辞めて大分に戻ってきたんだって
それからしばらくは
普通の状態ではなかったけど徐々に元気を取り戻して
地元で就職も見つかって働けくらいに回復したんだって
で何年かして彼氏も出来て
いよいよ結婚の話も出て来て
婚約した後同棲が
始まったらしい
順風満帆で生き生きとした生活に満足しきっている
そんな状態だった
そんなある日
いつもの様に料理を作りながら婚約者の帰りを待ってると
いつもと同じぐらいの時間にカンカンとアパートの階段を上がる音が聞こえる
そして足音はいつもの様に玄関の前で止まる
姉さんもまた いつもの様に玄関の扉の前で待ち婚約者を出迎える
ガチャリ
扉が開く
「おかえり~」
と声が弾み迎える
そこに立っていたのは
真っ白な顔で両目と口を大きく開けたあの男だった
全身が凍りついた姉さんの耳元から頭の奥に響く様な声が聞こえる…
「…やっと…」
「…見つけた」
婚約者が帰宅した時には意識を失い倒れており
病院に運ばれた
姉さんが意識を戻した瞬間
バッとベッドから起き上がり
今まであった事
身の上に起こった事
まくしたてる様に
全部話したんだって
全てを話し終えたら
そのままガクンと顔をうなだれてうつ伏せてしまい
元の人格に戻る事がなかったんだと
で俺が聞いたのが24か25の時で
未だに精神病院の部屋でいつも天井の四隅の一角を見上げてブツブツ独り言を言ってるんだって
以上
もう10年以上前から今まで精神病院に入ってるらしい
割と綺麗な…
年上の女性やったって記憶がある
まぁ2、3度顔見たその程度のモン。
今からもう20年近くなるんかなぁ
その姉ちゃんが福岡に就職してアパート借りたんやけど…
軽量鉄骨の二階建てアパート
会社から近いって理由で
この二階の端の部屋を借りたらしいんや
そして何週間か経ったある日の夜
何か寝苦しい
蒸し暑い
布団が重たい
いつもと違う
部屋の雰囲気に
とても違和感を感じたんだって
で結局エアコンを入れて寝たんだけど
それが4月…
おかしな話やわ
それから何日もそんな感じが続いて
エアコンを付けて寝る事が日常的になっていたらしい
夜になると外はまだ冷たい風がって
そんな季節に真夏の熱帯夜になる様な事自体がおかしいんだけど
自分の住んでる部屋だから…仕方なかったんやろうな
その日も同じ様にエアコンを入れて
寝たんだけど妙に
寒い
「あれ�おかしいな」
と思い当時は壁に据え付けだったリモコンを操作しようと
ベッドから立って
部屋の隅まで歩いたんだって
部屋は真四角で丁度角に当たる部分にリモコンが据え付けられてる
その隅まで行ってリモコンに手を伸ばした時
見たんだと
丁度部屋の四角の一角にあたる所に
自分が立ってる目線の先に
「裸足の足」
が
ギョッとして叫びそうになったけど
人間の心理として
目の前に足があるなら
その上をどうしても見てしまう
姉さんも目線が足から上がって天井まで向いた時
髪の毛がボサボサの真っ白な顔した男が普通に考えたら
そこまで開かない程に口と目を開けて
こっちをずっと見てるんだって
気が付いたら朝
その場で目を覚ました姉さんは
すぐにアパートを飛び出し
不動産屋に向かったんだと
そしたら実は以前にも一度そんな入居者が居て部屋を解約したんだけど
単に「変人扱い」で
終わってたらしい
そこに今回の一件…
流石に不動産屋も
動いて
アパートの一階が空いていたんで二階から一階に部屋替えをしたらしい
で新しい部屋に移ったその夜の事…
流石にまだ怖かった姉さんは電気を消して寝ることが出来ずに明るいまま寝てたんだって
で…ハッと目が覚めた気付けば電灯が消えてる
消した記憶はない
おかしいなと思いつつ
不安になりながら電気の紐を暗闇の中で手探りで探してみたんだけど両手は空を切ってなかなか電気の紐が掴めない
で指先に紐の先がフッと触れたので慌てて掴んだら…
人の手だったんだと
でパニックになって部屋を飛び出して
公衆電話から大分の実家に電話を掛けて事情を説明したらしい
最初は真夜中に何を寝呆けてるんだと
一喝したおじさん
(父親)だったけど
泣きながらあんまり必死に訴えるので
車を飛ばして姉さんの所に向かったらしい
姉さんは家には帰る事が出来ずに…パジャマのまま近くのファミレスで両親が来るのをひたすら待っていた
両親が到着して早速アパートに向かおうとしたんやけど
どうしても帰らないと泣き続ける姉さんを見て普通じゃない何かを感じたんやろうな
とりあえずその日は近くのビジネスホテルに泊まって
翌日に不動産屋に行き部屋を解約したんだって
で通勤時間は二倍くらいになるけど…そこから真逆に位置する
新築のアパートを契約したんだって
姉さんは問題のアパートに一度も立ち寄る事なく業者と両親の手により早々に引っ越しをしたらしい
で引っ越しした当日…両親も泊まり姉さんも安心して寝る事が出来たんだと
でベッドに姉さん
隣の床に母、父の順で布団を敷いて寝ていたんだって
で夜中にふと目が覚めたんだけど…あの時感じた恐怖感や部屋の違和感は感じなかったんだって
トイレに行こうと
目線を両親に向け
ベッドから起き上がろうとした時に気付いたんや
父 母 そして
もう1人誰かが奥で寝ている
寝ているというより
全身が針金の様に真っ直ぐになって
ちょうど体育の
「きをつけ」
の直立不動のまま横になった姿勢で…顔が真っ白で
目と口が有り得ない程開いてる男が横になってこっちをじっと見てる…
流石に参ってしまった姉さんはとうとう
仕事を辞めて大分に戻ってきたんだって
それからしばらくは
普通の状態ではなかったけど徐々に元気を取り戻して
地元で就職も見つかって働けくらいに回復したんだって
で何年かして彼氏も出来て
いよいよ結婚の話も出て来て
婚約した後同棲が
始まったらしい
順風満帆で生き生きとした生活に満足しきっている
そんな状態だった
そんなある日
いつもの様に料理を作りながら婚約者の帰りを待ってると
いつもと同じぐらいの時間にカンカンとアパートの階段を上がる音が聞こえる
そして足音はいつもの様に玄関の前で止まる
姉さんもまた いつもの様に玄関の扉の前で待ち婚約者を出迎える
ガチャリ
扉が開く
「おかえり~」
と声が弾み迎える
そこに立っていたのは
真っ白な顔で両目と口を大きく開けたあの男だった
全身が凍りついた姉さんの耳元から頭の奥に響く様な声が聞こえる…
「…やっと…」
「…見つけた」
婚約者が帰宅した時には意識を失い倒れており
病院に運ばれた
姉さんが意識を戻した瞬間
バッとベッドから起き上がり
今まであった事
身の上に起こった事
まくしたてる様に
全部話したんだって
全てを話し終えたら
そのままガクンと顔をうなだれてうつ伏せてしまい
元の人格に戻る事がなかったんだと
で俺が聞いたのが24か25の時で
未だに精神病院の部屋でいつも天井の四隅の一角を見上げてブツブツ独り言を言ってるんだって
以上