鏡をのぞきこめば
色のない私がいる
他の誰だって
君にさえ見せたことない

誰かがそばにいれば
笑顔のときすぎるけど
一人になり急に溢れる
閉じた記憶

身にまとった白いベール
いつのまにか重くなって
ひきずりながら
歩いていたことにさえも
気づかぬまま

疲れ果てた足が崩れ
膝をついてしまったから
私の冷えた身体に
ちらばる破片の傷が
またひとつ増えてく

なんだか眠たくって
なのに寝れなくて
窓を開けてみる
静かな風と消えゆく闇

時間が動き出して
今日も誰かと出会って
そのたびにまた
知らない自分に怯えてゆく

いくどとなく暗い波が
押し寄せては飲み込まれて
それでも見えない明日に
期待してはまた繰り返して

疲れ果てた腕がひかりを
抱く力を失ったから
続く道の足元
照らすこともなくただ
そこにうずくまっている

歩いてきた道のすべてが
忘れたいことだけじゃない
やさしさや温もりに
出会えたことも本当だから

自分らしさの意味はまだ
探している途中だけど
もう迷いたくはない
自分のひかりで
一歩ずつ歩いていきたい