家を出て30㍍歩いたところに
知らないばぁさんがほうきを駆使してせっせとお掃除していた。
そのせっせとお掃除してたばぁさんの前を通り過ぎようとした瞬間
(『せっせとお掃除してたばぁさん』略して『せっさん』)
せっさんが
「今日は19日だったかねぇ?」と
急に話しかけてきた。
なかなかびっくりはしたが、俺はお口クチュクチュモンダミンも真っ青の爽やかさで答えた。
「そうっすよ(にこっ、キランッ)」みたいなことでしょう。
でも、頭ん中では俺の中の勇者と魔王が19日かどうかでモミくちゃになって争っていた。
(約3秒で決着。勇者の勝利)
そして
「今日もしゃむいねー」
って、言ってきた。
(おお…な、なんてフランクなばぁさんだ…このばぁさん…できる)
なんて思いながら、俺はフリスクを一箱まる食いした時の爽快感にも負けず劣らずな感じで
「そうっすよ(にこっ、キランッ)」みたいに答えた。
そしたら、ばぁさん
「しゃむいしゃむい、えへへ」って、めっさ笑顔。
田舎のじぃさんばぁさんの感じを思い出し、俺も自然と7割くらいの笑顔になった。
体は寒いが心はなんかほっこりしたような
そうでもないような。
そんな出来事があった次の日
俺は遅刻した。
7:40集合のところ
7:40に起きた。
さすがに驚きは隠せねぇ。
………
……
…

ワァーオ