去年の中頃に商標の調査及び出願の依頼があった案件なのですが、調査した結果、類似する先登録商標が存在しました。
お客様が何としても権利化したいとのことでしたので、不使用取消審判を請求することになりました。不使用取消審判は、不使用を理由に登録商標を取り消すことを求めるものです。
まず原簿で現在の権利者を確認し、その権利者についてネットで検索してみました。すると、権利者は、破産した会社であることが判明しました。
取消の可能性が極めて高い点でラッキーなのですが、それ以上の厄介事があります。
通常は、不使用取消審判を請求すれば、審判の手続きが先に進みます。
ですが、破産した会社が相手だと、不使用取消審判の請求後、特許庁からの通知を待って、清算人選任の申立を裁判所にする必要があります。清算人が選任されたら審判請求書を補正して、やっと不使用取消審判の手続きが先に進みます。
そうした手続きを踏んで、先日やっと先登録商標を取り消す旨の審決がなされました。まだ確定してませんが、肩の荷がおりました。費用も結構かかってたし。