”会社に雇われず自宅などでネットで仕事を受注する「クラウドソーシング」が広がってきた。文章作成など特別な技術なしでできる仕事もあり、政府は「自由で柔軟な働き方」として推進。厚生労働省が十二日、有識者会議で公表した最新推計ではクラウドソーシングなどを利用して仕事を請け負う働き手は百七十万人に到達した。手軽にできる「ネット内職」だが、多くは低報酬。会社員を含め働く人全体の賃金が引っ張られて下がる懸念がある。 (編集委員・久原穏)
東京都内の五十代の女性の体験はこうだ。
仲介業者サイトにパソコンで無料登録。希望の仕事、報酬水準を記入すると、すぐ「おすすめの仕事」がメールで次々届いた。
「ウェブサイトに載せるテレビドラマのあらすじをまとめる仕事。一文字0・7円で千字」
単純計算で報酬は七百円。約三時間半かかったから時給で二百円未満。だが、報酬はそのまま得られない。仲介業者がシステム利用料として20%(この場合百四十円)を徴収する。
報酬合計が三千円以上にならないと口座に振り込んでもらえない。振込手数料も自己負担。「パート並みに稼ごうとすれば、大変な長時間労働になる」。スーパーのパートをやめた女性は誤算を悔いた。
連合総研の調査でも二〇一六年時点で働き手(専業、兼業)の八割は年収二百万円未満。専業の平均は六十二万円にすぎなかった。”
https://www.tokyo-np.co.jp/article/economics/list/201904/CK2019041402000154.html より引用
もうため息しか出ません