年の瀬も押し迫った今日この頃。
僕はまだニートのままだ。
このままニートでいるのも悪くはないような。
お金と愛があればニートでもいい。
さて、今日はどんな妄想に耽ろうか。
「バー」
とある街中にたたずむ一軒のバー。
名前のないそのバーには今日も寂しがりや達が集うのであった。
バーテンのマリちゃん。
彼女はいつも寂しがりや達をうまくあしらっている。
笑顔をふりまき、なんやかんや客と話しながらてきぱきと注文をさばく、まるで人工知能をつんだロボットのよう。
だいたい、僕がバーにいくと決まってウィスキーのロックをもらう。
ビールと違って腹にたまらずかつ酔える、なんて素晴らしい飲み物なんだろうか。
「ガラガラ」
「いらっしゃーい」
客が入り始めてきた。
どうやら一見さんのようだ。
風体はとても大きく、どこか鬱々としている。
うどん屋さんだった。
元バンドマンのうどん屋さん。
ニルバーナがとても好きだというそのうどん屋さんは、やはり鬱々としている。
「今度一緒にバンドやりましょう。」
初対面のその人がそう僕に言った。
まあ、別にいいかなとも思った。
鬱々とした僕には鬱々とした人がたくさん寄ってくる。
ああ、めんどくさいな。
その人とバンドを組んだ夢を見た。
めんどくさい夢だった。
多分、実際に起こったとしてもめんどくさいんだろう。
僕はうどん屋さんと番号交換したが電話がかかってきても出ないことにした。
君子危うきには近寄らずという事だ。
おしまい。