とても大きな川の河川敷に座ってぼーっと対岸に広がる街を眺めていると、

その街はまるでレゴでできているおもちゃの街のように見えました。


電車が数分置きに、ひっきりなしに川を跨いでかけられている橋の上を

轟音をとどろかせながら人を僕の座っている岸からコンクリートでできた街へ、

コンクリートでできた街から僕の座っている岸へ向かって走っていきます。


良く晴れた日でしたが、摩天楼は太陽をそのガラス張りの体に反射させ

微塵も動じる事なく聳え立ち続けています。


日が落ちてくると、川辺は岸に向かって吹く風で居心地が良くなってきます。

僕は階段を下りて、増水時のための防波堤に寝転がりずっと空を見ていました。

地面はたくさんの太陽の熱を吸収していてとても暖かく、周りの気温とあいまって夏を感じさせてくれました。

寝転がると、空の青がいやおうなしに目に入ってきて

日頃そういえば、こうして上を見上げる事って少ないなあと気づかせてくれます。

雲はまったく動きを見せずその巨大なふわふわとした体を青い色に漂わせていました。


おもちゃの街は日が暮れ始めると光を放ち始め、

その街へ相変わらず人や車や電車が吸い込まれ吐き出され、その動きを早めているかのように感じさせてくれます。

あのビルの中では、誰がどんな事をしているのだろうか?

笑ったり、泣いたり、怒ったり、食べたり、飲んだり、働いたり、犯罪を行ったり、夢を見たり、寝たり。

何故あんなに大きな街があそこにはあるのだろう?

どうしてこんなに急いでいるのだろう?


でも、こうして寝ている間僕にはそれが一枚の大きな絵にしか見えない。


次はあの絵はどんな姿になっているのだろうか?