さびれた食堂で一人食事をすましている男がいた。

その店の向かいは、高級焼肉店で男が座っている位置から中の様子が見えた。


もさもさと口に米を運んでいる男が向かいの店の中を見ると

自分の姿が見えた。


男はしばらく状況が飲み込めず、鏡に映った自分の姿だろうと口に食べ物を入れ続けた。

しかし、目を凝らしてよーくみるとやはりそれは自分そっくりの人物が一人で焼肉を山ほど焼いて食べていた。


確認のため男は店長を呼び、向かいの店にいる男は自分ではないか?と問いかけた。

しかし、店長は「誰も見えませんが。。」と怪訝な顔つきでそう答え厨房へ戻っていった。


そうは言われたものの自分の目に映る自分そっくりの男はもくもくと焼肉を一人で焼いて食べていた。

気になって仕方のない男は勘定を済ませ向かいの焼肉店へと足を運んだ。

自分そっくりの男が座っていた位置を確認したが、男の姿は確認できなかった。

店員に自分そっくりな男の存在を確認したが、店員は「いえ、あそこの席は本日ずっと空席でしたが。。」と


多分、疲れているんだろうな。得体の知れない気味悪さを自分に感じた男は家に帰って寝ることにした。