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日本ならではの酒といえば、やはり日本酒。海外での活動をきっかけに日本酒(SAKE)文化の大切さに気付いたという、元格闘家・アーティストの須藤元気氏にその魅力を聞いた。日本酒愛好家として知られる須藤から見た日本酒の今とは。

 

須藤元気が日本酒にはまったきっかけ「外国人に日本の文化を伝えたい」

 

「仕事でも海外に行くことがあり、外国人の方と話す機会が増え、友達もたくさんできて、日本についてよく聞かれるんです。彼らは日本の文化に興味があるんですが、そこで意外と自分が日本文化について語ることができないことに気が付いたんです。日本ならではの文化コンテンツは歌舞伎、相撲、生け花…いろいろありますが、人とコミュニケーションを取る時はお酒飲むシーンが多いですよね。そうなるとやっぱり日本酒だと思ったのがきっかけです。勉強して、2009年に利き酒師の資格を取りました」

日本酒と本格的に付き合おうと思ったきっかけは外国人とのコミュニケーションだが、須藤にとって日本酒は小さい頃から身近な存在だったという。

「和食と日本酒の相性は素晴らしいですよね。実家が日本料理屋だったので、常に日本酒はありました。あとは、小さい頃に冬になると新潟のスキー場に父が連れて行ってくれて、「越乃寒梅」をなめさせられたのが古い日本酒の記憶ですね。大人になってお酒を飲み始めたのも、最初はビールとかではなく日本酒でした。ビールは苦いですから(笑)。お酒は甘味うま味がありましたからね。小さい頃からおいしいものだなとは感じていました」

2009年に利き酒師の資格を取得した頃から、より興味を深めていった。「知って飲むのと、知らないで飲むのではまったく味わいが違う」ことに気づき、以前より「味」を意識するようになったという。

日本酒は「芸術作品」

 

「酒は芸術作品です。毎年出来が変わり、同じ銘柄であっても一種の「揺らぎ」のようなものがある。微妙な味わいの変化があって、面白い。その年によって表情が変わることがひとつの面白さです」

日本酒は非常に複雑かつ繊細な工程で作られる。デンプン麹菌に変え、その酵母菌アルコールに変えるという2段階の変化を、タンクの中で行う。そういった繊細なコントロールや、非常に手間のかかる工程を経て出来上がるものは、作り手の取り組みが酒質に現れる。それを須藤は「作り手の意識が投影されるもの」と語る。芸術品、工芸品、クラフトマンシップにあふれるアルコールだという。

うま味があり、好みに合わせられる多様性が日本酒の魅力

 

「ほかの酒との違いは、「うま味」があることじゃないでしょうか。日本酒のブームもいろいろありますが、僕個人の好みとしては、うま味重視で、すっきりしたものよりも芳醇なタイプが好きです。人の味覚も変化していくものですけれど、日本酒はそれに対応する多様性があります。そこがいいですよね。また、飲み方でも“変化”があります。日本酒は、冷酒、常温、熱燗いろいろな飲み方がある特殊なお酒。同じ銘柄でも、その時の気分に飲み方を変えられるのがいいところです」