
俺が乗る走行距離75万キロを超えている会社のトラック。そろそろ限界らしく今週はトラブル続きだった。
サーモスタットの故障でDPDが入らなくなり、修理までに6時間。そこでエンジンに致命的な損傷が見つかり、定期検査ではバッテリーも寿命と言われた。
床に穴は開いているし、パワーアームは折れたままだし、ドアは雨漏りしている。
もう虫の息。
メーカーからは出来れば乗らないでほしいと言われた。
おそらく近々廃車だろう。
俺が乗る車が会社で一番走行距離が多いポンコツらしい。
思えば入社以来ずっと廃車寸前の最もポンコツな車に乗ってきた。
最初の車は真冬にエアコンが付かず地獄だった。
あちこちボロボロな状態で半年放置されていた車で、すぐに廃車になった。
二台目は二年前にクラッチが寿命を終えていたのに交換しなかったらしく、雪の中で動かなくなりレスキューの世話になった。
三代目の今の車も高速でレスキューの世話になり、二回もレッカーで運ばれている。
それも全て「修理や部品交換をケチるから」。
車に本当に金を掛けない。
そして積載オーバー、最大積載量の倍近く積んで山道を含む長距離を走らせるから。
車体がギシギシ言っている。
得意先であろうと関係無い、断ってほしい。
命を含めリスクを負うのはドライバー。
いろいろと認識が甘い。
車で商売をする会社なのに。