「佳乃!結界張れい!」
「はいっ!」
槍を振るいながら権太は佳乃に指示をだす。風雅はその一瞬の隙を突いて斬撃を放つが、権太はそれを軽々と避け、鋭い突きを放つ。風雅はその突きを刀身で受け止めたものの、その一撃は非常に重く、刀を突き破って風雅の胸元に食い込んだ。
「かはっ・・・・・!」
「案外、あっさりと決まりそうだな・・・。まぁ・・・まだ殺さねえけどよ。」
倒れた風雅の足を掴み、権太は軽々とそれを放り投げる。すると風雅は佳乃の作り上げた結界に激突し、崩れ落ちる。
「さっきの突きが気になって仕方ないか?教えてやるぜ・・・俺の力は・・・『圧縮』だすべてをより高い密度に維持することが出来る。あの槍の鉄も見た目とは比べものにならない量になるって訳だ・・・それで、こんなことも出来る。」
崩れ込んでいる風雅に向かって権太は息を吐く。するとその息は火炎となって風雅を飲み込む。
「ぐ・・・ぐああああああああ!」
「はっ!俺の息には『圧縮』された強い酒が含まれててよ、それを歯に仕込んだ火打石で着火するんだ・・・結構な手品だろ・・・・?」
満身創痍となった風雅はゆっくりと立ち上がり権太を睨み付けた。限界の状態で、風雅の戦いは激化する。
「案外、やるじゃねーか・・・。」
「だてにこちらも『命』削ってませんからね。」
一進一退の戦いをする鬼面と獄。白鬼の刃は炎龍の身体をすり抜け、炎龍の爪はなかなか白鬼を捕まえることが出来ない、まさに五分五分の状態であった。
「これならどうですかね?」
獄の背中から新たな腕が二本生える。もう彼の身体は原型を持っていない。それが強みとなった技であった。腕二本分の攻撃はいなせたものの、それが倍になると勝手が違う、鬼面は窮地に立たされた。
「仕方ない・・・これはつかいたくなかったんだがなぁ・・・。」
その時、白鬼が美しく笑った。