炎の龍が風雅を飲み込むその瞬間、一つの影が間に割って入った。風雅はその何者かによって危機を脱した。


「風雅さんよっ、本当ならこれは甲賀の問題なはずだ・・。だから・・・・俺が割って入っても文句は言えない・・・そうだろ?」


 炎の中から現れたのは、相も変わらず飄々とした鬼面であった。


「アンタは・・・。」


「さぁっ、行きな!裏切り者の鏑木 権太がまってるからよ♪


 風雅は、かたじけない、とばかりに頭を下げて大阪城内部へ忍び込む。それを一瞬目で追った後、鬼面は獄を睨み付けた。


「さっき・・・貴方は私たちを裏切り者扱いしましたね・・?しかし、裏切り者は貴方達だ・・・争いを捨て、威信を捨てた裏切り者だ・・・・。」


「かの水龍は、復讐の炎を自分自身で飲み込んだ。彼をみて思ったのさ、俺らが復讐の鎖を千切らねーと、後の世界に迷惑をかけるだけだと・・・な。」


 炎の龍は次第に小さくなり、人のような形にとどまる。自分の動きを確認するように獄は手足をぶらつかせ、臨戦体系に入った。


「下らない・・・戦いから逃げた言い訳にしか聞こえないですね・・・。」


「どう聞こえたって結構だ・・・・お前は此処で死ぬんだからな。」


 鬼面の口調が変わる。すると彼は腰にある美しい銀髪の面を外し、顔にかざす。すると彼の肌は白く透き通り、髪は美しい銀色に換わり、異形をあらわす角が生える。


「これは白鬼っつーんだ・・・俺の持っている面の中で最強のやつだ・・・。炎龍と白鬼、どっちが強いかきめようじゃないか!」





 一方その頃、風雅は天守閣に着き、鏑木 権太と対峙してた。


「貴様が・・・鏑木・・・・。猿飛に良く似た面構えだな・・・・。」


「あー、獄と乃亜はやられたか・・・・・。仕方ない・・・これも運命だろう・・・・・佐助先生の敵、今討たしてもらうぞ!」


 権太は槍をとって風雅に向かう、そして風雅も静かに刀を抜いた。