呆然とする樹里亜に綺羅が耳打ちをする。
「この子・・・・不良に・・・『和田 武』って言われてたんだ・・・もしかしたら・・・・じゃない・・・?」
「こ・・・・こんな子が・・・?」
樹里亜と綺羅の懐疑の視線にしどろもどろしながら武は先程から疑問に思っていた事を質問する。
「あんたら、本当にCOAのメンバーなのか・・・・?っつーか、そもそもそんなチーム存在するのか・・・?」
「生意気なやつね・・・。まぁ、いいわ、連れて行きましょう・・。彼、COAの事も信じ切れてないみたいだし。とりあえずアートレスにあわせてみましょ。それでいいわね、綺羅?」
三人は都内のある廃ビルにはいる。そこは昔会社があったらしく、会計室・印刷室等のプレートが部屋の前に張られている。そして社長室と書かれた部屋に入ると、樹里亜は鍵を取り出して何も無い空間でそれを捻る。するといきなりそこに扉が現れ、亜空間への道を示す。
「ここが・・・COAのアジト・・・・。」
武は息を呑んだ。凄まじく広大な土地にサーカスの道具が所々に散らばってる。そして真ん中には巨大なステージがスポットライトに照らされている。そしてそこに一体のピエロが降りて来た。
『お帰りなさい。樹里亜に綺羅・・・そして彼は・・・・知らない顔ですね・・・。』
アートレスと呼ばれたピエロが一跳びで武の前にまで移動する。派手な衣装に目元はマスクで隠しているそのピエロは武の顔をまじまじと覗き込む。
『その眼・・・いいですねぇ・・・・力強くて鋭い・・・・。・・・・いいでしょう・・・入団を許可しましょう・・・和田・・・武さん♪』
「なっ・・・入団って・・・っつーか何で俺の名前を知ってんだよ!!」
アートレスが懐から何かを取り出す。それは先程まで武が持っていた彼の鞄であった。アートレスは鞄を武に返し、口元に笑みを見せる。
『明日・・・・此処でお待ちしております・・・。』
次の瞬間、武は亜空間より追い出され、元の廃ビルに立っていた。
『彼・・・伸びると思いますよ・・・。貴方が見込んでいるのもよくわかります・・・・。』
「そうやろっ!?まぁ、アイツならきっと明日来んで?なんてったって俺の弟分やからな・・・!」
そう不適に笑うのは、白い長髪の青年であった。