「コイツは・・・・俺がやる・・・。」


「おいっ・・・病み上がりやろっ・・・?お前・・・!」


「駄目駄目、樹君・・・・。ねっ・・・風雅?」


 そう白が言うと、風雅は少し笑みを見せて小太郎に襲い掛かる。


「ナメルナ・・・・。」


 そういうと小太郎の腕から巨大な鉤爪が現れる。それは地面をえぐり、体勢を崩さぬまま逆の手で風雅を襲う。


「風双裂掌!」


 小太郎の腕を弾くものの、逆の手の鉤爪が再び襲いくる。


「風双裂爪!」


 二つの爪がぶつかり合い、風雅の爪が若干競り勝つ


「風魔!お前には、勝てない理由がある!俺にあってお前に無い物があるからだ!」


「フザッ・・・ケルナ・・・!」


 風雅は小太郎の攻撃を最小限の動きでかわし、懐にもぐりこむ。


「俺にあってお前に無いもの・・・・それはな・・・。『誇り』だ・・。風以外の力に頼った時点で、お前の負けは確定だ。・・・・風穿孔!」


 犬千代の爪が風雅の手に備わる。そして彼の指先に超高密度に圧縮された風の針を作り上げる。それが小太郎に当たった瞬間、彼の鉄の皮膚は剥がれ落ち、回転しながら天井にぶつかった。


「準備運動には・・・なったか・・・。」


 風雅が小太郎を倒してすぐに、長老二人が入って来た。


「ほぉ・・・・風雅・・帰ったか。」


 藤林は笑顔で風雅の頭を撫でる。そして風雅は申し訳なさげに頭を下げる。


「御手洗 風雅・・・ただいま戻りました・・・。」


「感動の再開はおいといてよ・・・・そろそろいこーぜ・・・?」


 そう言って俺達は、天海が待つ部屋への門を開けるのであった。