俺達一行は富士へ向かった。そして樹海の奥地に城とも言えるほどの屋敷が現れる。

。「ここが・・・・。それにしても・・・・どうしてアンタが道を知ってたんだ、廻神さんよぉ・・・。」


 俺は懐疑の眼差しで彼を見つめる。


「向こう方に甲賀の間諜が居るということだ・・・。」


 そういうと一行は屋敷に入る。そこは畳が千畳ほどひかれた凄まじく広い部屋で、屋敷の中にもかかわらず、奥に四つの門があった。そしてそこで待ち受けていたのは一匹の鬼であった。浅黒い肌に禍々しい角。俺はこの忍者を知っていた。二年前、佐久間善鬼と対決した際に居た風魔の忍、面無である。


「久しぶり・・・・和田 樹・・・。それと・・・・廻神様・・・・・。」


「してっ、ここの作りはどうなっている?」


 廻神は悠々と面無に声をかける。二年前の『いつか助けてやる。』という言葉の意味がここにきてやっと理解に至る。


「後ろのどの門よりでもいけますが、それぞれ、私以外の風魔の五鬼が待ち受けております。彼奴らの実力・・・私め以上であります・・・。確固撃破が好ましいかと・・・・。」


 すると一行は門のほうへと移動する。


「ご老体・・・共に・・・。」


「綾乃っ、行こう!」


 廻神・白が藤林・綾乃を誘う。


「燐・・・・いくか・・・・?」


「なっ、何故お前なんかとっ!?」


 燐は敵意むき出しで此方をにらみつける。しかしながら時は既に遅し、俺と燐以外はそれぞれの門を開けて中に入っていった。


「ほれっ、いくぞっ、我侭言うな!」


 そう言って俺達二人は五鬼の一人の待つ部屋へと足を踏み入れる。