「風雅あああああああああああああああ!」


 俺と白は上空に散る風雅の姿を見て絶叫した。二人して佐助を睨み付け、白の目は黄金に爛々と輝く。その様子を見て俺は彼に刃を突き立てる。


「佐助は・・・・俺の獲物だ・・・・・!」


「樹君・・・・・。こればかりは譲れないなぁ・・・!」


 俺は水龍の力を呼び起こし、碧眼白髪の姿となり、鉄のように重く感じられる口を開く。


「見た・・・・・だろ?風雅が斬られる寸前、向こうの方から銃声がしただろ・・・?筧・・・・十蔵だ・・・。」


「僕に・・・・ソイツと戦えと言ってるの・・・?」


「俺は・・・・風雅だけじゃなくて・・・陽炎もあいつに殺されたんだ・・・・。」


 俺の殺気を感じたのか、白はいやに素直に首を縦に振る。


「うん!・・・佐助さんを任せるね・・・・。でも・・・・死なないでね・・・・?樹君・・・・。もう僕の友は・・・・・。」


 俺は白の言葉に胸を打たれながらも、じっと耐え、白の爛々と輝くその目を見つめる。すると白は胸元の首飾りに手をかける。首飾りはざわざわと粒子化して、白の手元に集まり、剣の形を成す。それを握り締め、俺の突き立てた氷雨に切っ先を合わせる。


「雷龍が魂に誓おう!再び合間見えんことを!」


 俺はフッと笑い、口を開いた。その横顔には迷いが無く、これから死地に向かうというのに余裕が感じ取れた。


「水龍が魂に誓おう!再び合間見えんことを・・・。」


 二匹の龍はそれぞれの敵が居る方へ歩みを進める。しばらくすると、佐助が上空より声をかけて来る。


「よう!水龍の旦那っ!二年間・・・・忘れることが無かったぜ・・・・!」


 そういって佐助は上空よりカマイタチを放つ。俺はそれをよけ、氷雨を振るう。すると切っ先より氷柱が多数出現し、佐助へと襲い掛かる。それを佐助は風刃を縦にして防ぐ。


「二年前も・・・・今も・・・・。お前は・・・・お前はぁぁぁぁぁ!」


 俺は息を荒らげて佐助を睨み付ける。因縁の対決の幕が上がる。