単独で動いていた伊賀の集の中で、花と京香だけは二人で行動していた。花の耳に何者かの足音が入った。
「京香さん・・・・誰かがいます。」
「そう?じゃあ戦闘態勢に入らないとね。」
そう言うと京香の手は虎のように変わり、背中より羽が生える。
「来たわ!」
花がそう言うと京香は茂みに飛んでいくが、彼女の腕は動かなかった。
「な・・・・何であなたが・・・・?」
茂みにいる影が姿を現し、続けて花が絶句する。そこにいるのはあの時から、二年前から姿がまったく変わらないあの男が、伊賀のために命をささげたその男、大野犬千代が立っていた。
猿飛佐助は、左手に固定され剣で岩代入道に切りかかるが、その腕にはじかれてしまう。
「我が体に刃は通じん。」
岩代入道は佐助をはじいて追撃するものの、その速さを眼で追うことすらできなかった。そして佐助は再び岩城入道に左手の刃を突き立てるものの、その腕は一向に刃を通そうとしなかった。
「何度言えば済むのだ・・・。」
「へっ!十勇士の長がそう馬鹿な真似するわけないだろ!」
そういって佐助は刃の周りの空気を高速で回転させる。まるでそれはチェーンソーのように唸りを上げて岩代入道の腕を引き裂く。
「ぐああああ!」
岩代入道は激痛より叫びをあげる。しかしここで引き下がれるわけでもなく彼は巨大化する。佐助は勇敢にもその巨人に剣先から放たれる巨大な超高密度のかまいたちを放つ。そのかまいたちは巨人を真っ二つにする。
「筋はいい、能力もある。悪いのは戦った相手だな。」
そういって猿飛佐助はその場を後にした。
【5対6】