真田十勇士の長である猿飛佐助は目の前の情景に言葉を無くした。眼前に立つ白髪碧眼の少年からただならぬ忍の世界において屈指の実力者である彼でさえ恐れをなす邪気を感じ取った。忍の世界において『龍』と称される異端な者がいる。代々忍の里では『龍紋の異端者は五龍の偉大な加護を受ける。』と言い伝えられている。佐助は今までに『火龍』と『金龍』を目の当たりにした事がある彼は俺に起こった変化が『それら』と一致する事を感じ取った。
「殺ス・・・。」俺はそういった瞬間に佐助の視界の中から姿を消した。次の瞬間、佐助の左手に激痛が走った。彼は腕を見ると手首から先が無くなっていた。その一瞬の隙を突いて俺は極限までに圧縮した水弾を佐助に打ち込む。佐助が自分の最期を悟った瞬間、水弾は巨大な水の龍によって相殺された。「認めねぇ・・・・。『水龍』は・・・俺だ!」そう言って才蔵は息も絶え絶えに激昂しながら俺を睨みつける。
「猿飛さん、片手しか使えないアンタは・・・足手まといだ。」才蔵はそう言うと、「ふざけるな!」と佐助は怒りを顕わにするものの、才蔵が「里のため・・・です・・・。」そう漏らすと、彼は了承して茂みへと飛び去った。俺はすかさず水弾を佐助に向って放つものの、才蔵の水の龍によって阻まれる。
「逃げちまったじゃねーか・・・。じゃぁ・・・お前が・・・・責任を取って死んでくれるんだよな・・・・?」そういう俺に対して才蔵は「悪いな・・・。俺は・・・帰るんだ・・・里にな。」続けて彼は「奥義、八岐大蛇・・・。」そう叫ぶと今まで以上に巨大な龍が八匹出現する。それに対して俺は「月下美人。」そう言った瞬間、俺の両手は真っ白に変化する。
襲いかかる八匹の龍を俺はただ『受け止める』だけであった。瞬間的に才蔵が全身全霊をかけて作り上げた水の龍を一瞬にして凍結し、破壊した。全ての龍を砕かれた才蔵はこう漏らす。「流石だ・・・水龍・・・。」次の瞬間、彼は絶対零度の氷に一瞬にして包み込まれた。
「霧隠才蔵・・・討ちとったり・・・。」