花が宮の傀儡の攻撃に防戦一方となっている間、犬千代と京香は互いににらみ合ったままであった。先に動き出したのは京香であった。大きな翼をはばたかせ、あっという間に上空へと上昇する。


 次の攻撃に移ろうとした京香の視界には犬千代の姿はなかった。「ど・・・・どこに・・?」という京香に対して「こっちだよ。」と犬千代の声が聞こえる。京香は愕然とした、何故なら『犬千代では絶対に届かない高さまで』浮遊したからである。次の手を打つ間もなく犬千代に羽交い絞めにされ、地面へと突き刺さった。


 京香が意識を取り戻した時には、犬千代の姿と首飾りはなくなっていた。


 花のもとについた犬千代は傀儡との戦いを買って出る。そうすると花が「意識は私の声に集中して。」と放つ。絶対の信頼を置いている犬千代は「あぁ・・。」と短く返し、傀儡へと突き進む。丁度犬千代の体が加速しきった時、宮の姿をしたからくりの首が外れた。「伏せ!」と花が言い放った通りに犬千代は地面すれすれにまで伏せる。外れた首は犬千代の上を猛スピードで飛んで行った。


 「あの人形にはからくりが沢山あるわ、だからあたしが指示を出すわ。いいわね?」と花が声高らかに犬千代へ問いかける。「いちいち聞くな、信頼してるから・・・。」と犬千代は照れながら返すのであった。そして花と犬千代の反撃が始まる。