善鬼の後ろに現れた忍びらしき四人は、男三人、女一人で。男三人は巨漢の短髪、僧形の老人、長髪の青年であった。その一人の巨漢の男が一歩前に出て「風魔忍軍、鬼蜘蛛組が一人鉄斎、参る!!」
そういった大男は俺達の方へ跳んで来て、拳を振るう。俺たち四人はその拳をよけ、鉄斎の拳は地面をわる。『ゴス』という鈍い音が鳴り地面は抉り取られる。後ろに飛んだ犬千代が狼に変化して「伊賀忍軍、大野犬千代、参る!!」といい犬千代が鉄斎へと襲い掛かる。
スピードでは犬千代が勝り、右、左と拳を繰り出すが鉄斎は直撃を避ける。犬千代は大きく右拳を振りかざすが、鉄斎は軽く拳をよける。しかし、犬千代は拳の勢いに乗せたまま体を回転させ、空中で一回転し、斜めよりかかと落しを試みる。見事鉄斎に直撃し、彼はその巨体を地面にめり込ますことになる。
しかし、鉄斎の太い腕が犬千代を掴む。巨体を地面より起こした鉄斎は想像を絶する怪力で犬千代を地面に叩きつける「ぐはっ・・・。」地面から跳ね返った犬千代にボディーブローを食らわす。『ボキボキッ』という音が鈍く響き、犬千代は20mほど飛ばされた。
犬千代の吐血量は凄まじかった。おそらく肋骨を2,3本は折られていたのであろう。犬千代は鉄斎に攻撃を再び試みるが、激痛により一瞬たじろぐ、その瞬間を鉄斎は犬千代を卍固めのように締め上げる。「俺の能力は筋力強化だ、もう抜け出せん。観念するんだな。」と言い、犬千代を更に締め上げる。俺はその時一つの案を即座に思いつき、犬千代にこう叫ぶ「犬千代おおおおおおおお、吼えろおおおおおお!!」それを聞いた犬千代は苦しみながらもニヤリと笑って「へ、やるな、お前は・・・・・・。」とつぶやいた後、「わおおおおおおおおおおおおおお!」と遠吠えをする。
狼の遠吠えは離れた仲間と連絡する手段であるゆえ、その音量は計り知れない。鉄斎は思わず耳をふさぐ。その隙を見抜いて犬千代は距離を取り、再度鉄斎に攻撃を試みる。「無駄だ、先ほどのように何も出来んよ。」と言い鉄斎は拳を振るう。
その瞬間、犬千代の右腕に変化が起きる。爪が鋭くなり、風を纏う。次の瞬間。鉄斎から血の雨が噴き、彼は三枚におろされていた。