風雅との戦いで完敗した俺は、山奥をあてもなく歩いているところに、老人を見つけた。「うかない顔をしてるのぉ?」と老人が俺に話しかける。完全に気配を消していたにもかかわらず・・・だ。「何者ですか?貴方は。」老人はこちらへ歩み寄り優しく微笑みながら答える。「わしはしがない一剣士じゃ。大切なものを失った男じゃよ・・・。」老人は優しくも寂しい目をしていた。


 なぜかその老人には一切の隠し事が出来なかった。現代から来たことも、風雅に負けたこともあらゆることを老人に話した。すると老人は「強くなりたいか?」というと俺は力強く「はい。」と答える。「じゃ、刀の使い方を教えてやろうかの。」


 2週間ぐらいであろうか、俺の剣の腕はかなりの域にまで至っていた。『刃心』の力の関係もあるだろうが、この老人の腕がすさまじかったことが大きな要因であろう。ほぼ剣を極めた俺に老人は『瓶割刀』という刀をもらい、一通りの剣術指南を終えた。そして老人は俺に「では、指南料として、一つ任務をこなしてくれんかの?一人殺して欲しいのじゃ、わしの弟子を・・・・。」老人の目には悲しみだけが映っていた。