さっきのBlogはふざけ過ぎたためちょっと真面目に書こう。

今をときめくプロデューサーと言えば、Dr. Dre, Just Blaze, Kanye West, Swizz Beatz,Timbaland, Will I Am, Neptunes, Alchemist,etc,,,
他にもかっこいいBeatを作るプロデューサーは沢山いるが、個人的に毎回ツボな人達、又は時流を抑えてる人達だ。しかし、サンプリングを生み出したMarly Marlが居なければ、彼らはまた違う人生だったかもしれない。
そんな中、自分がリアルタイムで多大な影響を受けた90年代黄金Hip Hopを築いたProducerの一人『Buckwild』を紹介したい。



Fat JoeやLord Finesse, O.C.,Diamond D率いる『D.I.T.C.』のメンバー。
同じく黄金時代を築き、未だに健在な、DJ PremierやPete Rockの影に隠れてた感はあるが、間違いないトラックメイキングで、数少ない名前買い出来たプロデューサーの一人だ。
当時は、Buck Wild,DJ Premier,Pete Rock, DJ Spinna,Q-Tipがクレジットされてるレコードは必ず2枚買いしたもんだ。
手掛けてきたアーティストは、D.I.T.C.のメンバーはもちろん、生前のBig Lの数々のクラシックや、Jay-Z, Nas, ビギー, Black Rob, Kool G Rap, 最近では50CentやThe Game,Redmanなどなど。Faith EvansやBaby FaceなどR&Bのアーティストも少なくない。

いまだに語り継がれるクラシック「O.C./Word Life,,,」はBuckwildが大半のプロデュースを手がけてる。
個人的には、DJ Premierも半分近く参加してる2ndの「Jewelz」の方が好きだったりするのだが、1st,2ndともに、Buckwildの神がかったプロダクションは今でも色褪せない。それほどO.C.とBuckwildの相性がいいのだろう。(なかでも2nd「Jewelz」収録の Chosen Oneは超名曲!)
因みにO.C.の1st「Word Life,,,」のタイトル曲「Word Life,,,」のRemixをCeloryが手掛けてて、この曲はO.C.のベスト版にも収録されてる。(Piano Loopがド渋!)


丁度その頃、日本人Track MakerとUSラッパーの競演というのは今でも少ないが、逆にUSトッププロデユーサーと日本人ラッパーの競演という、当時からすれば夢のような企画があり、Buckwildはなんと、Rhymesterとコラボし「マイクの刺客」という名曲を作りだした。
他には、ジブさん&DJ Premierの「The Untouchable」やRino君とBeatminerzの「回帰線」Microphone Pager&Showの「鬼哭啾啾 」という名曲の数々があるので、CeloryのRemixともにまだ未聴の人は是非是非聞いてみてくんね。



Buckwildの特徴と言えば、普段のディガーっぷりを発揮し、ネタの素材を生かしたソウルフルなプロダクションで、日本人が好きそうなメロウな曲が多い。
と思いきや、たまに映画のサントラに収録されてるようなストリングス使いの緊張感あふれる曲もあったりと振り幅が広い。




そして、当時の黄金セット、AkaiのS950とE-muのSP1200(サンプラー)を使いこなした代表的なTrack Makerの一人だろう。因みにPete Rockもそのセットでブームを巻き起こした。
でもそのセットだったら「やっぱりPete Rockだろう」という人が多数だと思うが、Pete RockのDrumネタはある程度決まってたのに対し、Buckwildはサンプルする上ネタによって、すべてハードドラムではなく、スネアにリムショットを持ってきてソフトな印象にしてみたり、高音が響くようなスネアだったり、Drumのチョイスがキモのような気がして、そういうとこにより職人っぽさを感じたからだ。
でもやっぱり、メロウなネタ使いだな。
んでもって、Pete RockはPete Rockでスネアに何かを足して、また違う音を出したりしてたがね。

因みに、俺もその黄金セットが欲しかったが、SP1200は高くて手が出なかったのと、S1000を買ったが使いこなせなくてすぐ売ったという経験から、オールインワン機種のMPC3000にしたw
最近のBuckwildは、MPC4000や、MPC1000でつくってるらしい。



2000年以降、Hip Hopの音作りの主流がガラッと変わり、サンプリングではなく音源を中心としたトラックが中心となって来たが、ここ数年またサンプリングの曲作りがきてる。
個人的には、音源の割合が増えてきたとは言え、サンプリングなしでの曲つくりは考えられない。
そして、やっぱりサンプリングなくしてのHip Hopももちろんありえないので、Buckwildのようなプロデューサーの曲をもう一度聞き直すベキじゃなかろうか?

「温故知新」

この言葉につきるでしょ!