ファンの皆さん



長い間、ブログの更新をお休みしていました。

twitterやustreamでもたくさんの方にご心配をおかけしました。



まず何よりも深くお詫びします。

たくさんの応援や、暖かいコメントをいただいているのに

誠意ある形でお返しする事ができず

大変申し訳ありませんでした。



お知らせ致しました通り、

この春を持ちまして

d-iZeはgoosehouseを卒業致します。



約5年間の音楽活動、

そのうちの4年、ほとんど全ての時間を

goosehouseのリーダーとして過ごしてきました。




そこではたくさんの夢を叶えてもらいました。

自分で叶えた夢は一つもなかった。

すべて、みなさんに叶えてもらった夢でした。

自分の身に、こんなに素敵なことがたくさん起こっていいのか、

そう疑わずにはいられないほど、

自分には出来すぎた素晴らしい音楽人生でした。




『みたことの無い景色を見たい。一人でではなく、みんなで。』



その思いが、いつも僕の背中を押し

時に重くのしかかり、

そして、やさしく見守ってくれていました。




間違いだらけだったかもしれません。

回り道ばかりしていたような気もします。




けれど、

だからこそ辿り着くことの出来た場所。

それこそが僕には、たった一つの「答え」でした。

僕はその「答え」に出会うために、

そのためだけに、ここまでやってきたのかもしれません。



それだけでも、

十分に大きな何かを得たような気がしています。




「卒業」


この決断をしたら、きっと後悔するだろう

けれど、新しい道を歩むべき時が来たのだ、

と、長い時間をかけて心と対話してきましたが

発表してしまった今、後悔の気持ちはありません。




寂しいか、寂しいです。

悔しいか、悔しいです。

満足か、いや、満足とは言いがたい。

けれど、

なんだかとても、安らかな気持ちです。

みたことも、手に持ったことも無いけれど

「幸せ」のようなものにすごく近いんじゃないかと思っています。




これからの活動を期待してくれている方、

何かしらの報告を待ってくれていた方もいらっしゃるでしょう。

身に余る光栄です。

本当に感謝しています。




なので、正直に自分の気持ちを伝えたいと思います。

そうすることがいいことかどうかはわからないけれど

向き合ってくれていた皆さんには、伝えたかったのです。




今の段階では、次のd-iZeの活動予定は「白紙」です。

ソロでのライブ、制作活動自体を

goosehouseの活動が始まってからはかなりセーブしていましたし、

全力をとにかくリーダーという使命に捧げたいと思っていた僕だったので

卒業してソロで、という風にすぐには頭を切り替えられないと思います。




音楽は大好きです。

でも、音楽は「ツール」であり、「方法」であり、決して「目的」ではない。

「音楽をするために、音楽をするのではない」んだと、

いつからか悩むようになりました。




では、僕のめざす「目的」は何なのか?





忙しさの中でゆっくり考えることもしなかったけれど

こうして今、時間を与えられて

過去のyoutubeやライブの映像を見返す中で

ようやくすこしだけ分かった気がしています。




ぼくがこの4年間見えずに追いかけて来たもの。

それは

「ものを作ること」の面白さ、難しさ、

「ものを伝えること」の力の大きさ、奇跡のような瞬間との出逢い。

その中で音楽はとても大きな、でもたった一個の方法にしか過ぎないけれど

ここでずっと僕が追いかけて来たのは、

良い音、良いメロディの先にある、誰かの「良い顔」だったんだと。




漠然としているかもしれませんが、

僕はこれらが欲しくて、ここにいたんだということに、

卒業を目前に控えて、きづくことができました。




これを、きっと次の形で、今度は自分だけの力で

しっかりと表現してきたい、ということだけは

何よりもはっきりと心に描いています。




どのような形になるか、今は分かりません。

もしかしたら、d-iZeとして、皆さんの前に現れることはないのかもしれないし

なにか違う姿でお目にかかるのかもしれないし

そういう意味では、はっきりとした皆さんへの回答になっていないかもしれません。

ごめんなさい。




けれど、僕の心には

d-iZeという一人のシンガーソングライターが

たくさんの人に愛された、その熱が、灯が、いつまでも残り続けます。

誰にもこれは消せないのです。

けっして、僕自身にも、消すことはできないのです。

そして、それがある限り、僕は作り続けるでしょう。

形をかえても、方法をかえても、居場所を変えても。

皆さんがくれた灯、それは、何よりも大切な僕の人生の宝物です。






消えない灯を、ありがとう。

たくさんの愛を、ありがとう。




4月終わりまでに、

もう一度、きちんとした形で

みなさんの前で気持ちを伝えられる機会を作らないといけないとおもっています。

形が決まり次第、お伝えします。




ここを読んでくれている皆さん

一人一人に僕の思いが伝わってくれることを願って。






d-iZe