ポチッと聞きながら…。 Youtubeで動画を見る、をポチッとすると聞けるよ!♪(๑ᴖ◡ᴖ๑)♪
千駄ヶ谷の日本青年館。
ハウンド・ドックのライヴ。
開演前のざわめく開場。
みんな期待でワクワク。
ちょっとのドキドキ。
私は2列目の席だった。
私の前には全盲の小柄な女性が座っていた。
なぜ分かったのか、というと、
その方が振り向いて、
『すみません、杖を拾ってもらえますか?』
と言ったからだ。
杖は、折りたたまれて座席の後ろに落ちてしまった。
私はかがんで探し、拾い上げると持ち手にたくさんの鈴がついていた。
『ありましたよ、大丈夫ですよ。』
その方はとても緊張されているようだった。
小さな声でお礼を言われた。
お手洗いに行こうとスタッフに声をかけようとしている。
女性のスタッフが来て、一緒に席を離れた。
身体を硬くして肩がすくんでいた。不安なのだろうか…。
私は気になった。
幕が上がり、ステージが始まった。
開場のヴォルテージはいきなり全開。
フルスロットルで飛ばす大友康平。
いやー、ロックじゃん。
と、最初の曲で、康平ちゃんが、私達の目の前に来た。
きゃー、死にそう。
っていうか息が止まる💨
康平ちゃん、笑顔だ。
康平ちゃん…。
死にそうにカッコいい。
今日もカッコいいです、康平ちゃん。
でも、前の彼女は、スピーカーの方を見ているんです…。
きっと、声のする方に、向いているんだわ…。
この方は、全く見えないのだわ……そう思った。
それでも一緒に歌い、愉しそうにしている。
康平ちゃんは、何度も目の前に来てくれる。
『ね、今、康平ちゃん、目の前に来てるよ!!』
私は、思わず、彼女の両肩を掴んで耳元で言った。
『えーーーー!!!』
『今、目の前!!』
『本当に?!』
『こっち見てくれてるよ!!』
何度もそんなことがあった。
そのうち、私が教えてあげると、彼女は声をあげて喜ぶようになった!
可愛らしい笑い声がきこえる。
「わーーー、
康平ちゃんーーー、」
って、喜ぶ声が聞こえる。
最初の硬い雰囲気はもうない。
彼女は全身で愉しんでいる。
隣の方も声をかけている。
『今ね、康平ちゃん、お着替えしたよ。ジャケットの色はね…。とてもカッコいいよ。赤いライトが当たってすごくキレイだよ。』
わーーー。
康平ちゃん、こんなに喜んでくれているよ。
こんなに…。
そう思ったら、涙が出て出て、仕方がなかった。
康平ちゃん、康平ちゃんは、こんな風にみんなを笑顔にしているんだよ。
彼女はライヴが終わる頃にはキャッキャと笑いっぱなし。
康平ちゃん、素敵でしたよ。
これが、康平ちゃんの役割なのね…。
この現世での、役割なんだわ。
康平ちゃんは、
『なんだか、戦争があちこちで起きてて、こんな世の中で、俺、こんなとこで、歌ってていいのかよ、って思っちゃったりするよなーー。』
なんて言っていましたが、
康平ちゃんのこの世での役割は、こういうことなんだわ…って、
私は、思ったんです。
いっぱいのワクワクを、みんなに配る。
この瞬間を愉しみにしているひとがたくさんいるんですもの…。
私も、ずっとずっと、康平ちゃんに助けてもらって、生きてきたんです。
若い頃から。
今もそうです。
私は目は見えるけれど、生きるのが怖くてできないことがたくさんありました。
あの頃の私を、励ましてくれて…。
私は、一回でいいから康平ちゃんにぎゅーってして欲しいんですけれど、
いやーもう、彼女もぎゅーってしてあげて!!
康平ちゃん、みんなをぎゅーって…。
今だって、私は、その生き様に、その笑顔に、
励まされています。
康平ちゃんはなんにも言わないけれど、
きっとすっごく努力しているのが分かるんです。
あの声量と体力を維持するのは並大抵じゃないと想像します。
私も、あんな風に生きたいと、思っています…。
足元にも及ばないけれど…。
カッコいいじゃない。
死ぬまでロックよ。
〜応援のクリック励みになります。





























































