私達がその町に入った日は
毎月行われる旧暦14日のランタン祭りの日でした。
その日町中の灯りは全て消されます。
満月と灯篭の灯りだけになるその町の
穏やかな明かりと色に
心が溶けた。
ホイアンというこの町を好きになった理由がある。
それは
大事な友だちが出来たからだった。
大人になって初めて
「一緒に遊ぼう」
「新しい友だちだからね」
って言葉に
あったかいなぁって。
心からワクワクした。
バイク王国ベトナムという場所で
ドキドキしながら、トランポリンを担いで2人乗りのバイクを走らせること。
知らない土地の
新しい風に吹かれて
キラキラ光るドラゴンの橋を渡る。
変なクチバシの魚を食べて
初めての海風を感じて
山と間違えるくらい大きな岩を眺めて
峠を越えて
霧のかかる夜の山へ
たった2日かしかいなかったその場所は
新しく出来た友だちのおかげで
町全体が冒険を秘めた
大きな秘密基地みたいでした。
そんなホイアンでのトランポリンは
ランタンが灯る広場で
出させて頂きました。
地元の子どもがJUMPして
観光客の方がJUMPした。
今、ベトナムは
中国と南シナ海での紛争海域問題で
日本人は中国人と間違えられて危険だと言われています。
あの時「どこから来たの?」
と聞かれて
「JAPAN」ってすぐに答えてしまったけど
「どこから来たと思う?
中国?日本?韓国?」
「もし私が中国だったどう思う?」
「嫌いになる?」
「たくさん笑って、友だちになったのに…?」
聞いてみれば良かった。
私たちが日本人だろうが中国人だろうが
あの瞬間は
たぶん
笑っていたんじゃないかなぁ。
そんな気さえしてしまったから。
だって彼らの笑顔は多分
どこの国で生まれていたって
どこから来たって
心の底から素敵だったよ。
そんな幼い考え方は。
世間知らずって
怒られちゃうかもしれないね。
世界が笑顔で満ちればいいと
ただ本当に単純に
それだけしか考えてない私は。
まだまだ世界への知識や勉強が
全然足りないと
全身で思う。
解決が難しい国と国との関係や
世界の仕組みを
これからもっと学ばなければなりません。
そこには理解が難しい
歴史や大人のし絡みが
きっとたくさんあって。
裏切りの過去や偽りの今も
混ざっているかもしれないけど。
ホイアンの灯篭売りの彼女が
平和を願うように。
今、世界のいろんな場所で輝く
たくさんの笑顔だけは
本物だと信じて
平和を願っていたい。
難しい課題を飛び越えてしまうようななにかが
この世界の何処かにあるのなら。
人なのか
物なのか
言葉なのか
音なのか
自然なのか
笑顔なのか
学びなのか
出逢いたい。
iammai