お題 【ヤンデレっ子練習】



※予告もなしに、アレやコレやの危険な描写含みます。気をつけてね★








「・・・え、何、で・・・?」


 俺は目の前で起きた状況を、いまだ理解出来ずに声を漏らした。

目の前には俺のたった一人の大事な妹が居て、それくらい大事な彼女が居る。

でも・・・でも――――


「どうして・・・莉緒(リオ)、お前・・・」


 妹、莉緒は俺の声に反応して、こちらへと顔を向けてにっこりと笑う。

その笑顔は、手に握られているモノとはたま似合わない表情で、不気味だ。


「どうしてって、お兄ちゃんの為にしたんだよ?お兄ちゃんが迷惑そうにしてたから」


 その笑顔のまま、淡々と莉緒は言う。

莉緒の足元、そこには昨日――いや、さっきまで俺に優しく微笑みかけてくれていた俺の彼女、凛(リン)が横たわっていた。

正確にいえば、腹を裂かれ腕をあらぬ方向へと折られ、髪が引き千切られ首も千切られている。

・・・酷い、酷すぎる。


「お兄ちゃん?莉緒の事、褒めてくれないの?折角お兄ちゃんの為に殺してあげたのに」


 転がる凛の頭を蹴り、莉緒はそんな事をぼやいた。

俺の視線は莉緒へと向く。何時もと違う、莉緒は、今の莉緒は何時もとは違う。

何というか、目が濁ってる。焦点が合っていないような、目に生気がない。


「莉緒・・・」


 そんな莉緒を前に、なんとも言えない恐怖が俺を襲う。

叱ってやりたい、どうしてこんな事をしたのか詳しく問いただしたい。

 でも、出来ない。怖い。自然と足が震え、声も震えそうになる。

しかしそれでは駄目だと自分に叱咤し、意を決して口を開く。


「こんな事して・・・俺が、兄ちゃんが、喜ぶと思ったのか・・・?」

「うん。だってお兄ちゃん、この人の事迷惑だって思ってたんでしょ?」

「いや、そんな事」

「嘘付かないでいいんだよ。だってもう、この女は死んだんだから」

「嘘じゃない、本当にそんな事はな」

「嘘!!嘘嘘嘘嘘嘘嘘嘘っ!!!!」


 狂ったように何度も同じ言葉を繰り返す。

仕舞には手に持っている物騒なモノを振り回し始める。

 狂気。狂気狂気。

気が狂ってるとしか思えない莉緒を目の前に、俺はどうしていいか解らなくなっていた。


「と、とりあえず莉緒落ち着いて―――

「じゃあお兄ちゃん、嘘付かないでよ」


 ぴたりと動きを止め、無表情の顔をこちらへと向けられる。淡々とした口調だった。

鋭い視線が俺を射止める。全く、動けなかった。目が逸らせなかった。・・・もう、駄目だ。


「・・・嘘は、付いてない」

「お兄ちゃん?あたしの言ったこと、ちゃんと聞いてた?」


 俺の言葉に莉緒は一歩、また一歩と近づいて来る。

当然のことながら、俺は後ろへと後ずさる事も出来やしない。情けないことに、足が竦んで動けないからだ。


「き、聞いてたよ・・・でも、本当の事なんだ、凛が迷惑だなんて、思ったことは・・・ない」


 だんだんと距離が縮まっていく。冷や汗が一筋、また一筋と頬を流れていく。


「あたし、嘘は嫌いだよ?お兄ちゃんでも嘘付いたら嫌いになっちゃうんだからね?」


 焦点があっていない目で笑われる。その瞬間、寒気がした。

 莉緒の手元を見やると、握る手に力が入っているのに気が付いた。・・・殺される、直感でそう思った。


「これは本当だ、俺は、嘘なんか付いてない。莉緒、お前が勘違いして、凛を殺したんだ」


 死ぬのなら、恰好よく死にたい。そんなプライドが俺にはあった。

凛だって名前の通り、凛とした心で姿勢で死んでいった。

俺だって男だ、それくらいは出来る―――否、出来なくてどうする!!


「・・・そうなんだ。あたしの勘違いかぁ。」


 ふっと自嘲気味に莉緒は微笑む。目は死んだままで。

少し顔を下げ、足元を見る。俺もそれにつられて莉緒の足元を見た。特に何もない。

俺は顔を上げ、改めて莉緒を見る。


「っ」


 見た先、莉緒が手持ち斧を振り被り、開いていた距離を縮めて来ていた。

俺はその莉緒の形相に息を呑み、咄嗟に後ろへと跳んで距離を広げる。

 でも、莉緒の方が早かった。


「っく」


 俺は半ば莉緒に押し倒される形で地面に叩き付けられた。小さく声が漏れる。

莉緒は俺の腹に馬乗りになり、冷たく見下ろす。斧は振り被ったままで。


「あたし、お兄ちゃんの事好きだったんだけどな。・・・でも、残念。嘘付くお兄ちゃんは嫌いだよ」


 その瞬間、何時もの莉緒の表情に戻った。

優しくて可愛くて面倒見が良くて・・・自慢の妹だった莉緒に。


「俺も、莉緒の事・・・好きだった。でも、凛を殺しちゃう莉緒は嫌いだよ」

「そっか・・・でも、うん。やっぱり嘘付きは嫌い、大嫌い・・・っ!!」


 ぎりりと斧を持つ手に力が籠る。

この時、もう死んだなと思った。どの辺から死亡フラグが立っていたんだろう・・・?

・・・凛、もうすぐそっちにいけると思うから。そこでまた、逢おう。約束だ。


「じゃあね、あたしの大好きだったお兄ちゃん―――――」


 瞬間、目の前が真っ暗になった。



――――俺、千羽香月(センバカツキ)、死亡。






* * * * * *





なーんてね。

久々の血みどろくさい物語でした。



初★ヤンデレ小説、だったのですが・・・どうでしょう?

良くいるヤンデレな妹でしたでしょうか・・・(((( ;°Д°))))

あんまりヤンデレもんとか見たり聞いたりしないので、よくわからんかったのですが。

まぁ、20点くらいはありますかね!!




さて、グリンピースちゃんの大冒険聴いて寝る事にします!!





乙でした!!

今日は何の日?
そう、ポッキーの日だね(●´ω`●)

だから少し妄想にふけりたいとおもふ。
ただ現実逃避がしたいだけ。一時的に。


~妄想開始~

今日は11月11日。巷で噂のポッキーの日、らしい。

「ポッキーゲームしない?」

女友達の智香(チカ)が懐からよくスーパー等で見掛ける、赤いポッキーの箱を取り出して提案してきた。
その場に居た、俺を除く4名が智香の提案に乗った。俺は強制参加らしい。

「んじゃあ、じゃんけんで負けた2人がする事ね!」

同じく女友達の真紀(マキ)が拳を握り締め、高らかに告げ、第1回のじゃんけんが行われる事になった。
というか、男同士や女同士になったらどうすんだよ。

「じゃあ行くぜ!じゃーんけーん」

俺の心中のツッコミを声にする前に、男友達の翼(ツバサ)が掛け声をスタートさせる。
まぁ、じゃんけんに負けなきゃ良いんだよな。

「ぽんっ!」

でん。

「…ぁ」

何という展開。予想外です。

「あー!千歳(チトセ)と奏(カナデ)が負けだぁ!」

女友達、莉緒(リオ)が心底楽しそうに俺に負けたという現実を突き付けて来る。
ちなみに俺の名前は千歳だ。

「あちゃー、やっちゃったな」

べろと舌を出し、心底嬉しそうに奏が俺に笑い掛けて来た。
何でそんな嬉しそうな顔してんだよ、気色悪い。

「千歳は本当にきついよなー言葉が。そんなんじゃモテないぞ」
「煩い黙れ」

言葉で奏をねじ伏せた後、俺は智香に背を押された。
その所為で奏の胸に飛び込む形になり、しかも奏に抱き止められる。

「…千歳」
「気持ち悪い」

色っぽい声を出す奏から離れ、智香へと振り向いた。
マジでやるのか?と尋ねようと口を開きかけた時。

「さぁて、千歳!奏!とっととやれ!!」

にこやかな笑顔で、俺にポッキーを差し出す智香。その後ろに居る数名も同じような顔だ。
…マジで?

「ひとふぇ」(訳:千歳)

振り返ると、目の前にポッキーをくわえた奏が居た。マジで?
背後では、

「キース!キース!!」

とふざけた声が聞こえるし、目の前ではポッキーをくわえた変態…奏が居るし、俺にどうしろと。

「…俺からの方がいい?」

くわえていたポッキーを口から出し、奏はそんな事を尋ねて来た。
…まぁ、しなきゃなんないんなら俺はその方が。

「じゃあ千歳、くわえて」
「ん」

渡されたポッキーのチョコの方をくわえる。

あ、字数が