最近は、だいぶ500よりも530の割合の方がだいぶ増えてきましたね、買取やメンテナンスも多いです、買い取った物もメンテナンスしたりもしますが、キッチリやるほど高額になっていき売れずらくなるのでお客さんが付いたら、相談して手を入れる様にしてます。

 

今回はそんなん中、前から来て頂いてるお客さん、TMAX500のSJ04Jからの乗り換えで530倒立に乗って登場!と言ってもレッカー車での受け入れです、片方死んでます、カタカタいって・・・でも

低回転では普通に吹け上がるので、片側の失火だなとの判断で

車両が入ってきてその部分はすぐ直しました、お盆で部品がすぐ手に入らなかったので中古品での修理です。

 

で、駆動系も買ってから見ていないとの事で、確認しました。

マロッシのオーバーレンジキットが組んでありますが、ただ組んだだけで、部品交換しただけみたいな組方でした。

 

 

組んだだけで、グリスも足りなくカサカサしていますね。

14gx4 16gx4で りゃんこ組してありました、16gの方は面ヘリしていましたので、お客さんにこのフィーリングはどうでしたか?と聞いたら気に入っていますとの事でしたので15gx8で組み直しました。

駆動メンテを自分でマメに見るなら良いですが自分はお勧めしてません、まあ考え方はショップによってもいろいろあると思いますが自分はノーマルと同じ8個同じ重さで組む事を進めています。

8個同じの場合はセンターボス周りのトラブルもほとんどありません。

 

うちでは駆動系メンテの場合グリスを3種類使い分けています。

このプーリーの中のグリスは完全に酸化して焼けています、

臭いもきついです。フルグリス交換メンテナンスなので

グリスをきれいに拭き取り全部入れ直します。

 

ここのグリスが駄目になるとオイルシールが外れたりガタが出たり

します、りゃんこローラーの場合はここのガタも出やすいです。

そりゃ~8個で支えてる物が重たい側の4個がメインで支えるんですから、長く使えばガタもでやすいですよね。

 

ウエイトローラーもうっすらでいいので固めのグリスを塗ると部品のもちが良いですよ

 

 

赤いアルマイトが剥げてる部分はクランクケースにぶつかっています、旋盤で修正しておきました

 

丁度、画像のセンター部分がその接触部分、ルーターで削って

対策しておきました、ここだけでも加工が必要なのでオーバーレンジキットはボルトオンではありません

 

付属のセンターボスもそのまま組んでも良いですけど

セカンダリー側の方でベルトとケースが接触したりするので

うちではこのセンターボスを加工して調節しています。

 

極度のベルトの落とし込みは進めていません、

ロングライフを考えてべルトが消耗した時の位置関係を考えたうえで組み込みしています、なのでベルト新品時のボスの長さと

消耗してケースに接触した時のボスの長さを最低でも2種類の

変更が必要という事です。なので一般的にはケースカバーの内側を削ったりする事無く装着しています。

 

ベルトがぶつからない様に調整しました、ベルトの幅が消耗すると

狭くなり落とし込んでる事と同じになるので後ろが出てきます

それを新品時と同じ場所に戻してあげています。

 

 

ベルトが当たっていたセカンダリー下側

 

 

そんな感じなのでオーバーレンジキットを組む際は良く考えて

ベルトが減った時の事を考慮して下さいね。

ぶつかる所はケースの一部分なのでアルミの粉が残らぬよう

削ってあげてください、駆動系は精度とバランス、メンテナンスが大事です。 考え無しにプーリーハーフを削ったりは、変則時にベルトのセンターがずれてクランクに変な力を咥えたりとクランクを壊す原因になりますので注意して下さい、要は部品を変えればいいと結う訳ではありませんし、その時は速くなって良くても悪い仕様で1~2万km乗った時に結果が出てきます。

 

3万kmぐらいで「異音が出てるんですけど」・・・・(クランクメタル破損)・・・・・と言って青ざめた顔して来店する方も何人も見てきてます、そのたびに壊れた原因を追究してどこまで壊れてるまで、目で見て確認してますので、普通に売ってても駄目な物も良くわかってます、そういう物に限ってネット上では評判が良かったりもします(^^;

 

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TMAXも長々経験させてもらってますが、バイク自体13歳から始めて工具を握って36年(笑 旋盤を回し始めて19年たちました、来年には50歳になり還暦までのカウントダウンが・・・(笑 

 

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