去年転職の相談にのった方。
軽度知的障害者で、職場では戦力として活躍中。

余暇活動をしている団体の方を通じて紹介される。お会いして話を聞くと、ヘルニアで現在の職場では体がきついので、部署異動を申請してるとのこと。異動できそうなので、取り急ぎは大丈夫ということで解散。

約1年後、彼から連絡が入る。
就職して丸5年。異動出来ず、常にいちばん下っ端で、集荷と配送をひとりで担当しているとのこと。
やはり体がきついので転職したいということで、話を進めると、即転職先が決まる。

安心したのも束の間、大変なのはここから。退職交渉がいっこうに進まない。話を聞いてもらえないので、退職願を一緒に書いて提出するも受理されず。何度も話に行くけど、忙しいから後での一点張り。

いよいよ精神的にもきつそうなので、彼に代わり上司に話をするが、全く要領を得ない。何度か話をし、円満退社で進んでいたのに退職日前日に部署異動の話が出て退職は受理していないと言う。話しても拉致があかないので、退職日に退職。
1週間後、企業としては、無断欠勤で処理していると連絡が入る。懲戒解雇に相当するので、異動した部署で退職手続きを取って欲しいと電話口で。
話にならないので、本社人事部に話をし、解決に至る。

就職して戦力として働くことがゴールではなく、彼自身の人権をどう守れるか?
地域や余暇の場面で信頼のある人が周囲にどれだけいるか、必要性を感じる。