就職のアドバイスをしている知的障害の男性と面談。企業を紹介し、面接までの段取りを伝える。
言葉の理解や思考に関しては、非常に長けている。読み書きが苦手で人見知りなので慣れるまでの間が彼とのコミュニケーションでは大事。
そんな彼からの質問が、
残業はありますか?
相談するところはありますか?
と出てきた。

よくよく話を聞くと、以前勤めていた会社では、残業は日常茶飯事で帰りたくても帰れない。気付けば、人が足りないことを理由に休日出勤も常習化していた。
また契約内容や書類関係で聞きたいことがあっても聞けない、理解してもらえないことがあり、卒業した学校の先生に助けを求めたらしい。

戦力として働ける障害者にとって、一員として活躍して欲しい企業の考えもわかるけれど、行き過ぎは本人にとって不安であり、トラウマになりかねない。労働者としての権利を優先すべきと思う。

普段、もくもくと働く彼が退職を決意し、相談に来て今まで言えなかったけど、就職先が見えた時、不安になり質問したのだろうと考えると、本当にきつかったのだと思う。

働く楽しさを伝えたい。と思う。
そんな会社ばかりじゃないから。
社会ってきついけど、楽しんで欲しい。