本日は、とある視覚障害者団体の理事長と会長と訪問をしてきました。
就労支援に力を入れているが、なかなかうまくいかない現状にもどかしさを感じているようでした。
特に、全盲の方は、まず書類選考が大きな壁になります。
この不況下では、採用を行っている企業人事の手元には、膨大な書類が届きます。
私自身、前職で障がいをお持ちの方の募集をしたことがあるのでわかりますが、
たった2日で、おおきめのリングファイルが2つパンパンになりました。
大企業だとおそらく送られてくる書類は、比じゃないと考えられます。
すると、どういったことになるのか?
やはり、一定の基準でスクーリングをして、書類の数を絞らざるを得ないと思います。
すべての会社がそうではないと思いますが、障がいの種類や程度はひとつの判断基準になると思います。
このような状況の中、仮に全盲の方に対してネガティブな固定概念を持っていたとすると、書類選考の壁がより一層高くなります。
おそらくこういったことが、実際に起こっていると思います。
では、この現状を前提とした場合、どのようにすればこの壁を乗り越えることが出来るのか・・・
答えの一つとして
①書類選考を飛び越えての接点を持つこと
②固定概念を取っ払うこと
上記2点が大事なのでは、と考えています。
現在弊社のビジネススクールでは、
企業人事の特別講師や、企業見学、職場見学、インターンなど、
書類選考以外の部分で、企業との接点を持ってもらうことを重要視しています。
先方が興味を持ってもらえれば、そのまま面接に移行することも可能です。
これによってまず書類選考の壁を乗り越えます。
そして、実際の事務コースなどでは、
視覚障がいの方にも、
書類の宛名作成、資料用意、封入、のり付けをおひとりで練習してもらったり、
契約書を雛形から作成、ホッチキス止め、製本テープを用いての製本、代表印の押印などもおひとりで反復練習してもらいます。
これらを見学などを通して、ネガティブな固定概念を取り除いていければ、と思います。
自分自身、全盲の女性と一緒に働いていました。
最初は、凝り固まった固定概念からスタートした自分ですが、
最後には、見事に固定概念をぶっ壊してもらいました。
同じ感覚を企業の方にもぜひ持ってもらえるようにしていきたいと思います。