障害者自立で大臣表彰 耳と言葉不自由、八代の本田さん 理容師一筋半世紀 散髪奉仕も20年


熊本県八代市千反町1丁目の理容業本田村正さん(78)が、本年度の障害者自立更生等厚生労働大臣表彰を受けた。生まれつき耳と言葉が不自由な障害がありながら、半世紀にわたって理容師の仕事を続けてきた本田さんは「今までいろんなことがあったけど、うれしさでいっぱいです」と喜んでいる。

 本田さんは22歳で理容店に勤め、27歳のときに独立、現在地にルパン理容店を構えた。以来、同じ障害者の妻久仁子さん(73)とともに店を切り盛りしてきた。

 市内の身体障害者施設を月に1回訪ねて入所者の散髪をするボランティア活動も20年前から続けてきた。夫婦2人で午前9時から午後4時まで、30人から多いときは50人ほどの入所者の髪を整えると「クタクタになる」。それでも「喜んでくれる人がいると、やりがいがある」と手話で話す。

 14日、八代市役所に福島和敏市長を訪ね、今月3日に夫婦2人で上京し、厚生労働省で表彰を受けたことを報告した。福島市長から「すごいですねえ」と声を掛けられると、笑みがこぼれた。


=2009/12/16付 西日本新聞朝刊=


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すごく真っ直ぐな生き方だなって感じると当時に、記事の写真を拝見すると、やはり一本の筋を通しそうだ、という印象を受けます。


50年前の理容店を始めた時は、現在理容店を始めるより、いろいろな壁があったと思います。


いったいどのような接客をされるのか非常に興味があります。

なんか温かそうですね。


にしてもお客さんとは、どのようなコミュニケーションをとっているのかが気になります。

髪を切る時は、当然手がふさがっている訳なので、筆談や手話は出来ませんし。


でも、ここまで続けてこられた訳なので、とてもお客さんにやさしいんだろうな、っという気がします。


JRの東京駅や有楽町駅の「雪苺娘(ゆきいちご)」の販売店にように、うまく仕組みを作って聴覚障がいの方が販売で活躍されているケースはありますが、まだ事例としては多くはないのが現状です。


そんな中で、このような記事を見ると、まだまだやり方の工夫や頭の知恵の絞り方次第では、

色々な可能性が作れるのではないか、


そう思います。