なんだか

この世の終わりみたいな顔をして
どうしたの?

……え?
あぁ
そうか

インフルエンサーやってて

炎上しちゃってから
フォロワーの数が一気に減って

今後どうやっていったらいいのか

分からなくて って感じなんだ

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今もめっちゃフォロワーがいる

良寛さんの話 聞く?

昔ね本当に ほんっとうに
何も持たずに
生きてたお坊さんがいたの

**良寛**

その人が
こんな歌を残してる

盗人に取り残されし窓の月

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この歌の意味はね

 

良寛さんが寝てると

家に盗人が入って来たんだけど
何にもなさ過ぎて 引いてたのね

寝たふりしながら

「あ 盗人引いてんな 

手ぶらで帰すのもアレだな」

と思った良寛さんは

 

寝返りを打って 布団を盗みやすく

してあげたの

盗人は布団を盗んで出て行った

 

家には本当に何にも無くなった

いや待てよ 窓を見ると大きな月

 

盗人も月までは盗めず

残してくれていったのぅ

ありがたいことだ

 

そんな気持ちを歌ったの

 

つまり

失ったものばかり
見がちだけど

残っているものも
ちゃんとある

って話

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あなたにとっての

「窓の月」って何だろう

まだ無名の頃から支えてくれて

「失望しました」とか言わずに

いまでも残って励ましてくれる

濃いフォロワー?

 

あなたが生まれた時から

支えてくれている家族?

 

いや もっと単純に

* つらい中でもクスッと笑えたこと
* 気づいたら聴いてる好きな曲
* 飲み物のあたたかさ

数字にならない
ものでも人でもない

あって当たり前すぎて

気に留めたこともなかった

ずっとあなたの中にあって

なくならないもの 減らないもの

 

そんな「窓の月」に今は

甘えて支えてもらいなさい  

見えない月は
ちゃんとあなたを照らしてる
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今日はね
スマホをそっと伏せて
これでも食べて 元気出しなさい

牛乳との相性バツグンよ

 

 


盗まれてないものに
気づけたら
今日はもう十分よ

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良寛(1758-1831)は

 

江戸時代後期の曹洞宗の僧で

 

詩人・書家としても知られています

 

越後(新潟県)の名主の家に生まれ

 

18歳で出家しました

 

厳しい修行を経て悟りを開きましたが

 

寺を持たず生涯托鉢で暮らしました

 

粗末な庵で清貧の生活を送りながら

 

子どもたちと手まりをついて

 

遊ぶ姿で親しまれました

 

漢詩や和歌に優れ

 

自然体で飾らない書は

 

「良寛様」と呼ばれ

 

今も多くの人を魅了しています

 

晩年は尼僧・貞心尼と心を通わせ

 

美しい歌のやりとりを残しました

 

欲を持たず自然のままに生きる姿は

 

「無欲の聖者」として

 

今も尊敬されています