ねぇちょっと

微熱がありそうね

あぁ フリーランスだからって

パジャマのままで
今日も仕事してたのね

気づいたら深夜
首と肩はゴリゴリのストレートネック

体はほとんど動かざずに
脳だけフル稼働
そりゃあ謎にしんどくなるわよ

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休憩しようとして動画を流す

でも
体は仕事の姿勢のまま
目も光を浴びたまま

だから
心と体を休ませようとしても
脳が休息モードに入らない

そう 謎の現象じゃないのよ
構造の問題よ

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昔ね

心と体はひとつだと
はっきり言った
栄西さんというお坊さんがいたの

その人の言葉

心身一如
しんしん いちにょ
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心だけをオフにはできない
体が緊張してたら心も戦闘中
背中が丸まれば思考も縮こまる
呼吸が浅いままだと脳はピンチだと判断する

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だからね
心を整えたいなら
体から整えるの

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ひとつ目は身体的儀式


いきなりパソコンの画面を開かない

きちんと着替える
顔を洗う

そして
あえて丁寧にお茶を淹れる

五分でいい

湯気 香り 湯のみの重み
五感で受け取る


それだけで
脳に今から活動時間だと
合図がいく

夜は逆よ

PCを閉じたら必ず

洗顔か着替え
皮膚感覚を変える

仕事モードの自分を脱ぎ捨てるの

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ふたつ目は調身

一時間に一回姿勢を整える
椅子から立つ
両手を上に伸ばす
胸を開く 背筋を真っ直ぐ
深呼吸を三回 それだけ

不思議と焦りが抜ける
頭の冴えが戻る

姿勢は思考の形よ

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三つ目は
喫茶養生〈きっさようじょう〉

お茶を淹れてきちんと休憩

ながら飲み禁止
スマホ見ない
パソコン画面も見ない

ただ
湯気を見る

温かみを感じる
喉を通る感覚に集中する

これは動く瞑想

脳がオーバーヒートする前に
物理的に冷やす時間

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いきなり全部完璧に

やらなくていいから

 

体と心はつながってる事を

意識してね

洗顔して 服を着替えて
肩を開いて
温かいものをゆっくり飲む

明日からね

今日はもうこれでも食べて
ゆっくり寝なさい

 

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栄西禅師(1141-1215)は

 

平安時代末期から

 

鎌倉時代の僧で

 

日本臨済宗の開祖です

 

備中国(岡山県)に生まれ

 

14歳で比叡山で出家しました

 

二度にわたって中国・宋に渡り

 

臨済禅を学んで帰国しました

 

「興禅護国論」を著し

 

禅が国を守る教えであると説き

 

日本で初めて本格的な

 

禅寺を建立しました

 

 

ねぇ
ちょっと座りなさい
自分を責めてる顔してる

どうしたの?……え?

また きつい言い方しちゃったのね
本当は優しくしたいのにイライラが先に出る

介護してるのに感謝もされなくて
どす黒い感情が湧いてしまう

それで
そんな自分は最低だって
責めてるのね

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しんどいわよね
毎日 終わりが見えない
体も心も削られる

優しさはね
余裕があるときに出るものなの
あなたが壊れかけてるから
優しくできないだけ

性格じゃない 疲労よ

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昔ね
救いは
立派な行いの量で決まるんじゃない
そう言った 善導さんっていう

お坊さんがいるの

その人の言葉

往生は信心にあり 

行いにあらず

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今の言葉で言うと

あなたの価値は

あなたの振る舞いや行いによって

決まるんじゃない


どれだけ完璧にできたかじゃない
ということ
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ねぇ あなた

怒鳴ってしまったあと
ちゃんと胸が痛むでしょ

それ
ダメな人の反応じゃない

大事にしたいって思ってる証拠よ
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介護を全部笑顔でやれる人なんて
ほとんどいない
きれいな感情だけで続くものじゃない

愛情と
疲れと
怒りと
罪悪感が

ぐちゃぐちゃに混ざるのが
人間よ

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もっと優しくしなきゃ

もっと出来た人間にならなきゃ

そんな思いが自分を苦しめてる
でもね


どす黒い感情が出てきてもいい
それでも投げ出さず
今日も一生懸命 介護してる

それがあなたの本質よ

一番大切なことができている

これ以上の価値はないわ
---
だから

もっと優しくしなきゃ と思ったときも

もっとできた人間にならなきゃ と思った時も

今のこの状態が限界だ と一度認めてみて

自分を責めるフェイズから離脱するの
 

介護はこの先も続くとしても

自分を責めるという

荷物は肩から降ろせるから

だから 1日の最後に自分を罰するようなことは

もう今日でおわり

 

これでも食べて 心の糧にしてね

 

 

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善導大師(613-681)は

 

中国唐代の僧で

 

中国浄土教の大成者です

 

幼い頃から仏道を志し

 

各地で修行を重ねました

 

道綽禅師のもとで

 

浄土教を学び

 

念仏三昧の境地に達しました

 

『観無量寿経疏』などの著作で

 

阿弥陀仏の本願と念仏の

 

教えを体系化しました

 

「一心専念弥陀名号」と説き

 

ひたすら阿弥陀仏を

 

念じることを勧めました

 

 

 

ねぇ
どうしたのその顔
ちょっと元気ないわよ

……え?
勉強も運動も
全然だめで目立たない自分は
地味でつまらない人間だって?

そっか
目立つ子を見ると
自分が小さく見えること
あるわよね

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ねぇ
君がいない教室
想像したことある?

君は自分を地味だって
思ってるけど
実はね
君はこのクラスにとって
見えない太陽みたいな
存在なのよ

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毎日誰にも言われなくても
いきもの係として

メダカの水槽をきれいにしたり

花に水をあげてるでしょ

忘れたことないでしょ
もしそれをやめたら
水槽は濁る 花はしおれる

教室から命のうるおいが消えてしまう

強気な子も勉強ができる子も
君が作ってるそのあたりまえの景色の中で
安心してすごしてるの
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昔ね
君みたいな人のことを
ちゃんと見ていた
最澄さんというお坊さんがいたの

その人の言葉

一隅〈いちぐう〉を照らす

これすなわち国宝なり

ちょっとむずかしい言葉ね
今の言葉で言うと

目立たなくても

誰もが見落とすような場所でも
自分の場所をポッと明るくできる人は
国の宝物なんだよ ってこと

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一隅ってね
大きなステージじゃない
ヒーローの真ん中でもない

水槽の前 教室のはしっこ
でも
そこをちゃんと照らしている人がいるから
クラスはあったかくなる

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金メダルも100点も
もちろんすてき でもね

誰も見ていないところで
命を支えている背中

その静かな優しさが

世界を一番あたたかく
照らすのよ


目立ってなくても

あなたはちゃんと
ちゃんと光ってる

君はこのクラスの
立派な国宝よ

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これでも食べて元気出しなさい

本物のおにぎりより美味しい時あるわよ

 

 
 
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伝教大師最澄(767-822)は

 

平安時代初期の僧で

 

日本天台宗の開祖です

 

近江国(滋賀県)に生まれ

 

12歳で出家しました

 

比叡山に籠もり厳しい修行を続け

 

天台教学を深めました

 

804年に遣唐使として中国に渡り

 

天台宗や密教を学んで帰国しました

 

比叡山延暦寺を開き

 

日本仏教の中心道場としました

 

「一切衆生悉有仏性(すべての人に仏性がある)」と説き

 

誰もが悟りを開けると教えました

 

法華経を根本経典とし

 

多くの優れた僧を育てました

 

延暦寺は後に法然や親鸞など

 

鎌倉仏教の祖師たちを

 

輩出する母山となりました