----ドンヘ…
切羽詰まったような顔を、してたけど----、
「大丈夫だったかな?」
「…さぁな」
「ドンヘ、私に気付いてなかったね」
よっぽど心配そうな顔を晒してしまっていたのか----、隣のジソンが、俺を安心させるように笑う。
---- …だろうな
ドンヘの知ってるジソンは----、
今の姿とは、かけ離れたものだから----。
俺には、兄がいた----、双子の。
10歳の時に両親を揃って事故で亡くして、俺は施設に、兄は親戚の家に預けられた。
親戚の家に一緒には行けないと悟ったとき、俺が施設を選んだ。
出産時のトラブル、とかで----、兄は天使のまま、大人になった。
従弟の家で幸せに暮らしていると、思っていた----。
急いで大人になって、やっと兄と暮らせると思った----矢先に。
あの日、俺に訃報が届いた。
見つけたのは、従弟のジソンだった----。
「その服着てると…、兄さんみたいだね」
気にしないで----と、ジソンは言った。
実際、彼がこの姿になるには、相当の覚悟が要ったと思う。
でも、俺たちは----、兄を殺した何者かに復讐するために、刑事という自分も、男という自分も抹消した----。
【サジンはお借りしました】
…あれ?
こんなお話だったのか^^; ←