名もなきワイン | 道楽者は行く!

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ラグビーやサッカーをしたり見たり、落語聴いたり、酒飲んだり、山を歩いたり、歌を歌ってみたり、そして時折旅に出る。
そんなわたしの道楽のモロモロ・・・

大きな病気からどれだけ立ち直ったのかをチェックする某検査で、特段の異常なしと診断されたKさん。

ならば行きましょうということに。

 

つまり、なんでも飲む口実にしてしまおうということなのです。

 

家から1時間半ほど歩いて花小金井へ。

飲む前にツケを払っておこうということです。

 

とりあえず行ったのは、この前行って気に入ってしまった『船ちゃん』

 

美味しいですよ。

と勧められたレバーから始まり、ちょっとお高めの刺し盛りも頼んでみたり。

 

 

メニューを見たり、いろいろ食べてみた結果、我々の結論としては、この店は串焼きから始めて、ジャンキーな食べ物をオーダーしていくのがいいかもねということに。

 

お腹に余力を残したところで、これまた再訪のおでんや『屋台笑猿場』に河岸を移します。

 

ここも悪くないという印象を持っていましたが、どうも店員さんの気合いが入り過ぎているのが、老人としては、ちょっとなあってことであっさりお会計を。

 

もう一軒気になっていたもつ焼きやを覗いたところ満席。

やっぱりここはいい店なんだな。

次回こそ入りたいもんです。

 

「どうします?」

「気になっている店があるんですよ。

でも、独りでは入る気にならなくて、まだ行ったことがないんですよ」とKさん。

 

駅近のその店は、確かにちょっと不気味な感じ。

これは入るのに逡巡する気持ちは分かります。

 



居酒屋研究家の私としても、

当たれば凄くいいけど、外れたら結構なハズレかも、

でもまあ、ダメなら一杯で出てくればいいってことで恐る恐る入ってみました。

 

 

 

店名は『夏風』

 

なつかぜって読むのかなあ。

なんだか夏に熱を出したみたいな店名だなあ。

東風と書いて『こち』と読むように、意外な読み方があるのかなあ。

 

店は思ったよりも狭く、カウンターに5人と窓際に2人しか入れない感じです。

 

壁のメニューを見ると、一番目立つところにカルパッチョと書いてあります。

ならばそれをお願いして、苦手なワインでも頼んでみようかなあということに。

Kさんは白、私は赤を注文しました。

 

飲み物のメニューを見てみると、

 

名もなきワイン  400円

 

と書いてあります。



そして、出てきたカルパッチョを見て驚きました。

 

う、美しい・・・

そして、これが500円です。

 




ならば、お刺身と日本酒をということに展開してみると、

 

刺身には『煎り酒』というものが付いており、10秒くらいそれに浸して食べてみてくださいと・・・

 



そして、Kさんが注文したさいたま市のお酒は、度数が19度もあるので、この割り水をお酒に対して3:1くらいの割合で入れてみてくださいと・・・

 

どちらも美味いんです。

 

いやあ、参りました。

店主さん、いい意味での変わり者ですね。

 

「ごめんなさい。

今日は3軒目なので、これでお勘定をお願いします。

また必ず来ます!」

 

と言って、店をあとにしました。

 

いやあ、この店は大発見です。

近いうちに必ず再訪しましょう。

 

何もないと思っていた花小金井。

これは、ちょっと侮ってはいけない街なのかもしれません。

 

それにしても居酒屋を極める道は険しく深い・・・