在特会、フジTVデモ…ノルウェーテロと重なる日本の若者たち、排外主義を招く「異文化流入への嫌悪」と「被害者意識」
多くの犠牲者を出したノルウェーの銃乱射事件を、私は「対岸の火事」と捉えるわけにはいかなかった。多文化主義と移民受け入れへの反発――犯人を凶行に駆り立てた排外主義の思想は、私がこれまで取材で接してきた日本の若者たちの言葉や表情に重なった。
「日本が外国人に乗っ取られてしまってもいいのか」
そう私に激しく詰め寄ったのは、「在日特権を許さない市民の会」(在特会・会員数約1万人)のメンバーである青年だった。
在特会は、在日コリアンをはじめとする外国籍住民が「不当な利益を得ている」と訴える市民団体だ。ネットで参加者を募り、朝鮮学校の授業料無償化や、外国籍住民への生活保護支給に反対するデモを各地で繰り広げている。
デモの最中、同会の主張に抗議する者を追い回すなど、暴力的な行動も目立つ。京都朝鮮第一初級学校が近隣の公園を体育の授業などで使用していることを「不法占拠」だとして、同校の校門前で街宣活動をした事件では、幹部らが威力業務妨害などで有罪判決を受けた。「朝鮮人は日本に住まわせてやってるだけだ」などとメンバーが学校関係者を罵る場面はネットの動画サイトでも広まり、在日コリアン社会に恐怖を抱かせた。
こうした在特会の行動を「外国人に対する嫌がらせにしか見えない」と批判する私に対し、前出の青年は一気にまくしたてた。
「多くの日本人が貧困を理由に自殺している。そうした状況で外国人の生活や雇用に便宜が図られることじたいがおかしい。日本は日本人だけのものだ」
30代の彼は、動画サイトで在特会が「朝鮮人を叩き出せ」と叫びながら街頭を練り歩く場面を目にしたことが、入会の動機となった。「真実を堂々と言える姿がかっこよかった。仲間に入りたい」と思ったのだという。在特会には彼と同様、ネットのなかに「真実」を発見し、そこに連帯を求める20代、30代の一見おとなしそうな若者が多い。都市部で活動が盛んなのも、同じ思いを抱える“同志”が多いからであろう。そして会員たちに共通するのは異文化流入に対する嫌悪と外国籍住民が日本人の生活を脅かし、社会保障が“ただ乗り”されているといった強烈な被害者意識である。「外国人も納税者だ」と反論しても、“被害”に固執する彼らは聞く耳を持たない。
昨今、在特会をはじめ「保守」を自認する者たちによるデモが活発化している。韓流ドラマの放映が多すぎるとして約5千人が集まった「フジテレビ抗議デモ」も、その流れのひとつであろう。参加者の多くは番組編成の「偏り」を批判し、在特会のようにあからさまな「憎悪」をぶつけたわけではない。しかし、ひとりひとりに話を聞いてみれば、日本が「貶められている」と訴える者が少なくなかった。こうした危機感は、ゼノフォビア(外国人嫌い)と容易に結びつく。
自らを被害者だと位置づける者たちに、外国人を略奪者にたとえるシンプルな極論は一定程度の説得力を与える。彼らが取り戻そうとしているのは、自分を守ってくれる「強い日本」なのだ。その身勝手ともいえる「愛国心」とノルウェー事件との間に、私はそれほどの距離を感じない。排外主義を生み出す日本社会の危うさを思わずにはいられないのだ。
朝日新聞
なんちゅう身勝手な記事。
これ読むと、外国人納税者は、日本人より優遇されて当然と読めるんだけどね。
日本人差別の特権など、あってはならないと思うぞ。
それに私は排外主義ではない。
偏った国だけを持ち上げる馬鹿マスコミが嫌いなだけだ。
この記事みたいに、話題のすり替えをする記者も嫌いだがね。
記者なら物事を公平に見る見識をつけてから出直してきなさい。
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