ご無沙汰しております。期末試験期間でバタバタし、そのまま高校時代の友人(プロバレリーナ)に会いにポーランドに行っていたので、すっかりブログを放置していたら、クリスマスイヴになってしまいました。(笑)

 

さて、クリスマスシーズンに欠かせないのがバレエ「くるみ割り人形」で、世界中の劇場が挙って上演します。ブルノでも12月から1月にかけて、「くるみ割り人形マラソン」と言わんばかりに、公演が組まれています。そして、「くるみ」は、子供を連れて行きやすいこともあり、かなりの人気演目のため、チケットを抑えるのがなかなか大変。いつもはよほどのことがない限り当日券で観るのですが、「くるみ」は当日券がほとんど残っていないこともあるので、おとなしく前売り券を買っています。(笑) 毎週末3~4回公演を連続でこなすダンサーも大変ですが、それを追いかける観客も結構忙しくなります。(笑) 

 

ブルノの「くるみ」は比較的オーソドックスなバージョンですが、所々にコメディー要素も加えて、子供でも楽しめるように工夫がされています。またクララやパーティーシーンに登場する子供たちは、バレエ団附属学校の生徒が出演するため、とても可愛らしいです。

ただ、子役が出演するとなると、若干踊りの見せ場が減ってしまうのが残念ですが、雪の女王や花のワルツのソリスト、金平糖の精等でプリンシパルクラスが共演するので、それでカバーされているかな。

衣装や装置も豪華で、見応えがありますし、ツリーが巨大化するところは、転換の仕方も相まって結構感動します。結局、いくつになっても「くるみ」のこのシーンにわくわくしています。

振付はオリジナルからはかなり変えられていて、葦笛の踊りでフェッテ16回(うちダブル数回)をやり始めた時にはびっくりしました。あんなに盛り上がった葦笛、初めて観ました。

 

各週末毎にキャストが総入れ替えになるので、違うダンサーたちを楽しめるのも、長期公演の魅力の1つ。

現時点では、週替わりで、金平糖の女王、花ワルソリスト、雪の女王を演じたEriko Wakizonoさんがピカイチでした。「白鳥の湖」「バヤデール」と観てきたけれど、今回が一番彼女に似合っていた気がします。金平糖の曲の繊細な音色を体現したような踊りで、1つ1つのポーズでパッと止まった時が本当に綺麗でした。コーダのフェッテ~シェネも手堅くまとめてテクニックも申し分なし。

 

他にも日本人ダンサーが3人活躍していました。中国のファーストキャストのMomona Sakakibaraさんはテクニシャンなので、回転技が他のキャストよりも安定していて、余裕がありました。ただ、この中国の踊りの振付、中国の人が観たら怒るよ~(笑) 

 

別日にトレパックを踊ったShoma Ogasawaraさんは、テクニックが完璧。軸のぶれないピルエット、高い跳躍、観客へのドヤドヤアピールと、どれをとってもパーフェクト。別キャストの人より振付が高度になっていた気がするのは気のせい?彼は「バヤデール」のブロンズアイドルでも活躍していて、ちょっと若い頃の熊川さんを思い出しました。

 

そして、2週目の公演では、Ryunosuke Ishikawaさんがくるみ割り王子役(金平糖の王子は別にいるので)で登場。優しい笑顔で、紳士にクララをエスコートする素敵な王子様でした。跳躍も軽やかで、雪のシーンでのアントルシャの連続も頑張っていました。やはり、海外で日本人が活躍しているのを観るのは嬉しいですね。

 

開演前と幕間にはこのような幕がかかっています。この教会、ブルノの教会を想わせるわ~(笑)

第1週目カーテンコール。最前列上手側が金平糖のEriko Wakizonoさん。

 

第2週目。真ん中が王子を踊られたRyunosuke Ishikawaさん。その2列後ろが、ロシアンのShoma Ogasawaraさん。

 

 

予告編

 

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